藤井聡太七段「さらなる飛躍へ」新人王の次はタイトル取る

2018年12月11日16時0分  スポーツ報知
  •  新人王のトロフィーを手にする藤井聡太七段
  • 取材に駆け付けた大勢の報道陣。まだまだ藤井フィーバーは健在

 史上最年少棋士・藤井聡太七段(16)が4日、東京都港区の明治記念館で行われた「第49期新人王表彰式」に出席した。後の竜王や名人らタイトルホルダーへの登竜門となってきた若手棋戦で平成最後の新人王となった天才少年だが、笑顔は控えめに「さらなる飛躍へと日々精進していきます」と喜びよりも今後を見据えている。

 謝辞は「超速」。33秒で終えた。マイクに向かった藤井は短い言葉に思いを込めた。

 「皆さま、本日は表彰式にお越しくださいましてありがとうございます。新人王は最後の出場機会でしたので、優勝という形で卒業できることを大変うれしく思います。新人王戦はトップ棋士への登竜門ともいわれている棋戦ですので、優勝を機に、さらなる飛躍ができるよう日々精進していきたいと思います。本日はありがとうございました」

 笑顔は少しだけ。まだまだ先がある、という意思表示にも見える表情だった。

 10月に行われた決勝3番勝負では、奨励会員の出口若武(わかむ)三段(23)を寄せつけず2連勝。1987年に優勝し、後に十八世名人資格保持者となる森内俊之九段(48)が刻んだ17歳0か月の最年少記録を、31年ぶりに更新する16歳2か月でのVとなった。

 新人王戦は森内九段のみならず、羽生善治竜王(48)、佐藤天彦名人(30)、渡辺明棋王(34)も優勝を経験した若手の登竜門。参加資格は六段以下。2月の1回戦時点では五段だった藤井は既に七段まで昇段し、来期以降は出場資格がない。ラストチャンスをモノにし、羽生が昭和最後の新人王になった30年後に「平成最後の新人王」の栄誉を得た。

 2019年は獲得すれば再び史上最年少となる初タイトルの期待が懸かる一年になる。式後の取材での藤井は「今年はトップ棋士との対局も増え、課題を自覚できました。まだまだ実力はタイトルには足りないと思っていますので、近づけるように」と明確に「タイトル」の4文字を口に。さらに、今回の栄誉への周囲の反応について「学校などで将棋の話をすることはないですけど、結果を残したことで友人からも『おめでとう』と声をかけてもらいました」と語り、まだ高校1年生であることを久しぶりに思い出させた。

 控えめな主役に代わり、終始笑顔だったのは師匠の杉本昌隆七段(50)。来賓あいさつで「小学4年の時、藤井に初めて対戦して負かされたことは何百回も話してきましたけど…実はもう一局指して私が勝ったことはあまり報道されていません。藤井は…この世の終わりのような表情で落ち込んでました」と笑いを誘いつつ、「来期は出られないということで。出場資格を七段に変えていただけ…もっと指したいよね?」と語りかけて、壇上の弟子をタジタジに。約6分間にわたる軽妙トークで、会場に笑顔の輪を広げていた。(北野 新太)

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