【報知映画賞】新人賞・蒔田彩珠、大器の予感漂う「お仕事のなかで一番好きなのが映画」

スポーツ報知
新人賞をダブル受賞した南沙良(左)と蒔田彩珠はピースサインで笑顔(カメラ・相川 和寛)

 「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」で新人賞をダブル受賞した新人賞の南沙良(16)、蒔田彩珠(16)のフレッシュコンビは、初々しくあいさつした。

 16歳、大器の予感だ。南に続いてスピーチした蒔田は「やっと実感が湧いてきて、本当にすごいことだなと思っています。これからもキャスト、スタッフのみなさんの思いをかついで、頑張っていきたい」。日本映画界の未来を感じさせた。

 大先輩のスピーチに鼓舞された。映画「三度目の殺人」で共演し、この日も主演男優賞で登壇した役所広司が「新人賞の方たちと気持ちは変わらない。好きな俳優という仕事をこれからも続けていきたい」と謙虚に話す様子に胸が熱くなった。「ジーンとしました。私も『お芝居が好き』と思う最初の気持ちを忘れたくない」と力を込めた。

 現在、蒔田はイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の傑作映画を舞台化した「音楽劇『道』」でヒロインのジェルソミーナ役をオーディションで勝ち取り、初舞台に挑戦している。映画の神様に愛された一年の締めくくりだ。

 「お仕事のなかで一番好きなのが映画。じっくり研究しながら作れるし、見て学ぶこともできる。いつか助演や主演として、またこの舞台に帰ってこれたら。期待していてください!」。ジェルソミーナのボブカットで、屈託なく笑う瞳がひときわ輝いた。(宮路 美穂)

 ◆蒔田 彩珠(まきた・あじゅ)2002年8月7日、神奈川県生まれ。16歳。7歳で子役デビュー。その後、映画「海よりもまだ深く」「友罪」「猫は抱くもの」などに出演。現在、大塚製薬「カロリーメイト」CMに出演中。身長156センチ、血液型O。

 ◆志乃ちゃんは自分の名前が言えない うまく言葉を話せない志乃(南)は、音楽が生きがいなのに音痴な加代(蒔田)と友達になり、バンド「しのかよ」を結成。文化祭出演に向け一歩を踏み出すが、同級生の男子・菊地(萩原利久)が強引に加わることになり…。湯浅弘章監督。

 萩原利久(「志乃ちゃんは―」で2人の同級生役)「この作品に携わった身として、自分のことのようにうれしく思います。同時に、この場に立っている2人を見て、自分ももっと頑張りたいと思いました。本当におめでとうございます」

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