嵐、活動休止会見、5人全員が吹っ切れたような笑顔…リーダー大野「自由な生活を」

スポーツ報知
2020年で活動停止を発表した嵐。大野智の発言から議論が始まった(左から、相葉雅紀、松本潤、大野智、櫻井翔、二宮和也)

 デビュー20周年を迎えた昨秋から記念ツアーを開催中のジャニーズ5人組・嵐が27日、2020年12月31日をもってグループ活動を休止することを電撃発表した。休止期間は明らかにせず、無期限となる。この日夜、5人は都内のジャニーズ事務所で記者会見を行った。リーダー・大野智(38)が17年6月中旬にメンバー4人に「自分の思いとして、自由に生活が一回してみたい」と伝え、1年間の話し合いで出した結論だという。大野はグループ休止後、事務所に残ったまま、当面の活動を休止。4人はソロ活動を継続していく。

 1999年の結成から20年。まもなく平成が終わりを迎えようとしている今、5人が重大な決断を下した。2021年からのグループの無期限活動休止だ。午後5時に有料ファンクラブサイトで電撃発表した後、5人は同8時から記者会見に臨み、約1時間15分にわたり、思いの丈を語った。入室して開口一番「こんばんは」と切り出した。ラフなスタイルの5人全員、吹っ切れたような笑顔だった。

 発端となったのは、大野だ。「一度、何事にも縛られず、自由に生活がしてみたい。そう伝えました」。17年6月、休止という結論に至るきっかけを作った自身の思いを明かした。大野の覚悟に対して4人も応え、それぞれの意見をぶつけ合い、5人で出した結論だ。「(5人の)気持ちがまとまった時、メンバーから『最後まで笑っていよう』と言われた時はやばかった。正直、何だろう…素直に申し訳ない気持ちもある中で何て人たちだろうって。嵐で良かったなあ。言葉にならなかった」。必死に笑おうとする目は潤んでいた。

 大野の当初の考えは、自身の脱退、退所だった。「自分だけ休もうなんて無責任なことは言えない。事務所を辞めるしかないと思った」。覚悟を伝えられた4人も、すぐには受け止められなかった。だが、二宮和也(35)は「嵐は5人で嵐」、相葉雅紀(36)は「1人でも2人でも欠けてしまっては、嵐と名乗ってグループ活動をするのは難しいと思った」。数え切れないほどの話し合いを重ねた。

 大野はグループ活動休止をもって、自身の活動も当面休止する。「この世界を一度離れてみて、今まで見たことない景色を見てみたい」。この2年間、ソロとしての仕事もセーブしてきた。復帰時期について具体的な言及は避けた。

 グループの休止期間も無期限だ。松本潤(35)は「僕らから(大野に)やりたいとは、なかなか言えない」。“ファンファースト”への思いは強いグループ。再始動とは言わないまでも、25周年などでの再集結の可能性は残すものの、限りなく「解散」に近い「休止」だ。

 絶対的王者として長年、君臨し続けてきた。17年まで5年連続、史上最多7度の年間音楽ソフト総売り上げ(オリコン調べ)で1位を獲得。毎年100億円ほどの売り上げを記録してきたモンスターグループだ。休止は20周年イヤー、東京五輪・パラリンピックが終わった後。多くのレギュラー番組やCMを抱える嵐にとって周辺に及ぼす影響を最小限に抑えることが出来る。

 16年には、大先輩のSMAPが内部分裂する形で解散した。対照的に、嵐5人の仲の良さには定評がある。この日の会見も「話し合いの中でケンカしたり?」という質問に、松本が「ない」と答えると、二宮が「そうやって書きたいんでしょ?」とかぶせ、相葉が「うそでも(あった、と)しておけばよかった」と和ませた。

 グループ休止後、4人はソロ活動を続けるが、休止するまで、あと2年ある。櫻井翔(37)は「嵐が嵐のまま走り抜きたい。嵐を宝箱に閉じこめたい」。4月から再開するツアーが、その場となる。嵐を全うしたと思うメンバー、未練を残すメンバー、さまざまな感情が渦巻きながら、5人で出した答えだ。嵐というグループに区切りをつけ、2021年元日からは5人それぞれ次なる一歩を踏み出す。

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