大野神社に嵐ファンが殺到　リーダー同名の“聖地”にチケット当選願い１日１０００人超

　５人組グループ「嵐」が２０２０年末での活動休止を発表したことを受け、ファンの間で「聖地」となっている滋賀県栗東市の大野神社には２９日だけで１０００人以上の参拝客が殺到した。リーダー・大野智（３８）の姓と同じ名の神社として１０年以上前から巡礼先になってきたが、禰宜（ねぎ）の大宮聰（さとし）さん（４５）は、さらに嵐と深い縁に結ばれた人物だった。

　衝撃の活動休止発表から２日が経過しても、聖地巡礼の熱は嵐のように吹き荒れた。大野神社には２９日だけで１０００人以上もの参拝客が殺到し、境内は大行列。駐車待ちの渋滞も発生した。禰宜の大宮さんは「北は北海道から南は沖縄までのファンの方々に参拝をいただいて、すごいことになっています」と反響に驚いている。

　競馬の聖地とも言える「ＪＲＡ栗東トレセン」の目の前にある大野神社。リーダーの姓と同じ名前ということで注目され、十数年前から国内外のファンが探訪する聖地になっていた。境内では、嵐の５人を想起させるようなお守りなども販売。現在展開されている緑、黄、赤、紫、青の５色をそろえた亥年のお守り（各６００円）は休止発表から数千個単位のヒットに。ファンの間で「大野カラー」とされている青は既に在庫薄となっている。

　コンサートチケット抽選での当選を願うファンは、参拝してお守りなどを購入するだけでなく、禰宜の大宮さんと会って御利益を授かろうとしている。

　というのも、大宮さんの「大」の字は大野と、「宮」の字は二宮和也と、「大宮」の２文字は大野と二宮のグループ内ユニット「大宮ＳＫ」とつながり、名前の読み「さとし」は再び大野と付合する。さらに大宮さんの誕生日は松本潤と同じ８月３０日というウソのような偶然も重なり、休止発表後も握手と写真撮影を求められ続けている。配布する名刺は、御利益アイテムとしてファンの間ではおなじみだ。

　長男、長女も含めて一家４人で嵐ファンで、大野が主演したドラマ「怪物くん」の主題歌「Ｍｏｎｓｔｅｒ」が大好きな大宮さん。「ファンの皆様のお話を聞くと、ショックも受けたけど会見を聞いてホッとしたという声も多いです。残り２年間、参拝された皆様にはぜひコンサートを見ていただきたいですが、嵐の皆様には、いつか活動再開してほしいです」と参拝客たちの思いを代弁していた。

　◆大野神社（おおのじんじゃ）１０００年以上の歴史があるとされ、楼門は国の重要文化財に指定。栗東トレセンの東南約１キロに位置し、毎年１月の「馬場清め式」も担当しているが、年間約２０万人の参拝客の約９割は嵐ファン。社務所はファンが当選お礼で奉納した嵐グッズであふれる。境内にカフェがあるのも特徴で、バウムクーヘンなども販売。同名の大野神社（埼玉県鴻巣市）、相葉神社（福井県あわら市）、松本神社（京都府城陽市）、櫻井神社（大阪府堺市）、二宮神社（神戸市）も嵐ファンの聖地とされる。