ピエール瀧、コカイン使用疑いで逮捕「間違いありません」深夜に業界大混乱

スポーツ報知
コカイン使用の疑いで逮捕されたピエール瀧容疑者

 俳優でテクノユニット「電気グルーヴ」メンバーのピエール瀧こと瀧正則容疑者(51)が12日、コカイン若干量を使用したとして、麻薬取締法違反の疑いで関東信越厚生局麻薬取締部に逮捕された。尿検査の結果、陽性反応だった。取り調べに対して「間違いありません」と容疑を認めている。現在はNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜・後8時)に出演中。今年はユニット結成30周年で2日から全国ツアーをスタートさせたばかりだった。

 13日午前0時、日付が変わった直後。ピエール瀧容疑者逮捕の衝撃の一報が流れた。

 容疑は12日頃、都内やその周辺でコカイン若干量を摂取した疑い。麻薬取締部によると、任意同行を求めて尿検査を行った結果、陽性反応が検出された。瀧容疑者は取り調べに対して「間違いありません」と容疑を認めている。麻薬取締部は薬物を使用しているとの情報を基に、12日午後、瀧容疑者の自宅や車の家宅捜索を実施。携帯電話を押収しており、通信記録などから入手経路や過去の使用状況などを調べる。

 俳優としては脇役ながら存在感のある演技派として知られた瀧容疑者。現在放送中の「いだてん」では、中村勘九郎(37)演じる日本人初のオリンピック選手となった主人公・金栗四三をサポートする足袋店「播磨屋」の店主を演じている。NHK広報部は今後の放送について「対応を検討している」とコメントした。

 今年結成30周年を迎えた「電気―」では、予測不能のはちゃめちゃなパフォーマンスを持ち味に、日本を代表するテクノユニットとして欧州でも人気を誇る。今月2日からは全国ツアーが開幕。15、16日には東京公演を予定していた。また7月には大型野外フェス「フジロックフェスティバル」の出演も決まっていた。「電気―」でタッグを組み、高校時代からの友人でもある石野卓球(51)はこの日も頻繁にツイッターを更新していたが、事件については触れておらず、夕方には瀧容疑者の写真をツイートしていた。

 俳優としては、13年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でお茶の間にも知られるように。映画では同年の「凶悪」で報知映画賞助演男優賞、日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞した。善人から悪役まで、幅広い演技力には定評があった。「凶悪」については「『電気―』の僕を知っている人は『何でこの人に“いい人”の役をやらせるんだろう』と思うようなところで『凶悪』のオファーをくださった」と語っていた。

 今後も映画「居眠り磐音」(5月17日公開)など数多くの作品を控える。同作の配給・松竹は「事実を確認中」、また12年からレギュラー出演するTBSラジオ「たまむすび」について、同局は「情報収集中でコメントできることはありません」とした。各方面への甚大な影響は避けられない。

 ◆コカイン コカの木の葉を原料として作られる違法薬物。コーク、クラックとも呼ばれる。鼻から吸引するなどして体内に取り込まれると、一時的な多幸感や陶酔感が得られるが、依存性が高く、血圧上昇などを招き死に至ることもある。コロンビアなどが生産国とされる。国立精神・神経医療研究センターは、15~64歳の使用経験者は26万人と推計している。麻薬取締法で所持や使用は懲役7年以下の罰則の対象となる。

 ◆ピエール瀧(ぴえーる・たき)本名・瀧正則。1967年4月8日、静岡県生まれ。51歳。高校時代は野球部に所属。バンド「人生」を経て89年に石野卓球らと「電気グルーヴ」を結成。91年、メジャーデビュー。日本を代表するテクノユニットとして欧州でも人気を集める。2000年頃から俳優としても活動し、15年NHKドラマ「64(ロクヨン)」主演。他にもナレーター、漫画原作者など、幅広く活躍中。

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