役所広司快挙 アジア版アカデミー賞主演男優賞 第13回アジア・フィルム・アワード 作品賞は「万引き家族」

スポーツ報知
スピーチする役所広司

 アジア版アカデミー賞「第13回アジア・フィルム・アワード」授賞式が17日、香港の「TVB City」で行われ、俳優の役所広司(63)が主演男優賞を受賞した。日本人俳優の同賞受賞は2009年の本木雅弘、17年の浅野忠信以来、2年ぶり3人目。また、是枝裕和監督の「万引き家族」が作品賞を受賞した。

 今年度の日本アカデミー賞主演男優賞を受賞した役所が今度は“アジアの顔”になった。「孤狼の血」でノミネートされた主演男優賞を獲得。壇上で喜びを爆発させた。これまでに2度、同賞にノミネートされていたが、初めて出席した授賞式で見事に受賞を果たした。

 40年以上にわたる映画界への貢献を評価され、特別賞「エクセレンス・イン・アジアン・シネマ・アワード」も受賞。同賞の日本人の受賞は2015年の中谷美紀以来2人目で男優では初めて。壇上では英語と中国語を交え1分半に渡りスピーチし「この賞がモチベーションになった」と語った。

 78年に仲代達矢主宰の「無名塾」に入塾し、79年に映画デビューしてから40年余り。97年に主演映画「うなぎ」(今村昌平監督)がカンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を受賞。2005年の「SAYURI」、06年の「バベル」などハリウッド作品にも出演してきた。「40年間よくやったと褒められると、俳優人生が終わりに近づいているのかなと不安も感じますが、結局、賞に恥じないよう頑張ることに尽きる。これをバネにもうひと頑張り」と気を引き締めた。

 作品賞は「万引き家族」が受賞。日本人監督の映画では09年の黒沢清監督「トウキョウソナタ」(日本、オランダ、香港の合作)以来10年ぶりの受賞となった。

芸能

×