棚橋弘至、G1初戦で鈴木みのるに大逆転勝ち「ワンチャン狙ってましたから」

スポーツ報知
鈴木みのるとの激闘後、床に横たわって質問に答える棚橋弘至

◆新日本プロレス「G1クライマックス28」大会(14日、東京・大田区総合体育館) ▽Aブロック公式戦30分1本勝負 〇棚橋弘至=勝ち点2(13分59秒 ハイフライフロー→片エビ固め)鈴木みのる●=勝ち点0

 完全復活を狙う「100年に1人の逸材」棚橋弘至(41)が最年長出場の鈴木みのる(50)に大逆転勝ち。G1初戦を飾った。

 ヒールホールドに変型ヒザ十字固め―。開始から6分11秒が経過するまで最大のウイークポイント・右ヒザに鈴木の関節技を食らい続けた棚橋。あまりに一方的な展開にファンも絶句。何度もギブアップ寸前まで追い込まれた。

 しかし、ここからが百戦錬磨の「太陽の天才児」の真骨頂だった。逆回転のドラゴンスクリューで鈴木のヒザを逆に攻め、動きを止めると、スリングブレイドでマットに這わせ、一気のハイフライフロー2連発で3カウントを奪って見せた。

 大逆転負けの鈴木が「見てんじゃねえよ。このヤロー! あっち行け。このヤロー!」と取材陣にペットボトルの水をまき散らしながら引き上げた後、バックステージに現れた棚橋は床に横たわると、「(ヒザが)痛い、痛い」とつぶやいた。

 しかし、直後に「痛くない!痛くないから」と自分に言い聞かせるように言って立ち上がると、「(厳しい戦いは)当たり前でしょ。G1クライマックスの初戦なんだから。鈴木みのる戦だから、ワンチャン(ス)狙ってました。集中力。ワンチャンス。プロレスの醍醐(だいご)味ですね。G1の激しい公式戦だから」と笑顔。

 最後に「棚橋と一緒に駆け抜けるヤツはついてこいよ! ちょっくら優勝してきます」と得意のセリフを口にした。(中村 健吾)

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