武藤敬司の弔辞全文「マサさんは、優しくてとてもチャーミングな方でした」…マサ斎藤さん告別式

2018年7月23日 10時0分スポーツ報知

　今月１４日にパーキンソン病のため７５歳で亡くなったプロレスラー、マサ斎藤（本名・斎藤昌典）さんの告別式が２２日、東京都港区の梅窓院でしめやかに営まれた。

　告別式には、坂口征二氏（７６）、長州力（６６）、キラーカン氏（７１）、北沢幹之氏（７６）、前田日明氏（５９）、タイガー服部レフェリー（７３）、蝶野正洋（５４）、佐々木健介（５１）と北斗晶（５１）夫妻、小島聡（４７）、西村修氏（４６）らが参列した。司会をフリーアナウンサーの徳光和夫さん（７７）が務めた。

　弔辞は、現役時代に深い親交があったザ・グレート・カブキの米良明久氏（６９）と米国修業時代から公私共にマサさんを慕った武藤敬司（５５）が読み上げた。

　以下、武藤の弔辞全文。

　尊敬するマサ斎藤さんが亡くなられて今、悲しい気持ちでいっぱいです。

　マサさん、時代は違えどマサさんとオレはお互いにアメリカマットで活躍した経験もあって、出会ってすぐ意気投合しましたよね。

　オレにとってマサさんは、一番、話の合う大先輩でした。

　昔、熊と闘った話やアメリカのバーにミスターサイトウという自分の名前のカクテルがあることを自慢げに話してくれたことがありましたね。

　アメリカで警察官をたくさん殴って刑務所に入れられた有名な話がありますが、本当はきっと刑務所の中の生活は大変だったはずなのに、そういったことさえもマサさん流に面白おかしく聞かせてもらったことも今では懐かしい思い出です。

　豪傑な中にも繊細な心を持つマサさんは、優しくてとてもチャーミングな方でした。

　うちの長男坊がまだ小さかったころ、とても可愛がってくれて、マサさんのことを「バイキンマン」と呼ぶ度にマサさんは「ハヒフヘホ。バイバイキン」と笑って答えてくれてましたね。その息子も今では２１歳になり、オレより体が大きくなりました。

　オレの膝のことも一番親身になって心配してくれたのもマサさんでした。アメリカで腕のいいドクターを紹介してくれて、マサさんと一緒にミチさんを通訳としてオレたち家族とずっとそばに寄り添ってくれたり、マサさんの人柄が日米の多くのレスラーに慕われていました。

　本当はもう少し元気になられたら、オレがプロデュースする古き良きプロレスを再現した「プロレスリング　マスターズ」にも参加してもらいたかった。それだけに残念で悲しいです。

　マサさん、オレはこれからマサさんの座右の銘である「ＧＯ　ＦＯＲ　ＢＲＯＫＥ」の精神を引き継ぎ頑張っていきます。だから、マサさん、これからは最愛の妻・ミチさんのことを天国で見守ってください。