魔裟斗「必死に戦ってまさに戦友」…内山高志ら山本KIDさんを偲ぶ

スポーツ報知
山本KID徳郁さんの祭壇(カメラ・小泉 洋樹)

 9月18日に41歳の若さで亡くなった元レスリング選手で格闘家の山本KID徳郁さんの「お別れ会」が4日、東京・青山葬儀所で営まれボクシングの元WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(38)、元KAT-TUNの田口淳之介(32)らが故人をしのんだ。

 弔辞を送った格闘家の魔裟斗(39)は「今日を迎えるまでは、渋谷あたりで現れそうでしたが、この場に立つと本当にこの世にいないんだなと実感がわいてきます。本当に残念でなりません。大阪ドーム超満員で戦った試合。アドレナリンでまくって、唯一戦って楽しかった試合で、本当に盛り上がりましたね。当時みんな必死に戦ってまさに戦友でした。11年ぶりの2015年の大みそかに2人で戦って、結果あれがKIDの最後のリングになったのも運命的なのかもしれません。最後の最後まで現役選手お疲れさまでした。KIDありがとう」と思い出を語った。

 また、所属ジム「KRAZY BEE」選手代表で矢地祐介(28)は「正直まだKIDさんの訃報を受け入れられない自分がいます。たくさんの優しさ、たくさんの愛を、KIDさんに、ジムに恩返ししていこうと思った矢先の訃報でした。なので、悔しい思いでいっぱいです。安心して下さい、KIDさんの魂は俺等選手たちに確実に受け継がれています。ゆっくり休んで下さい。KIDさん、いままで本当にありがとうございました」と涙を流しながら話した。

 2001年修斗でのプロデビュー戦、UFCでの写真が飾れた祭壇には約7000本の花々で飾られた。

 山本さんは8月26日、自身のインスタグラムで「私事で急なご報告となりますが、私山本KID徳郁はガン治療のために頑張っています」とがん闘病中であることを公表。がんの種類など詳細は明かさなかったが「絶対元気になって、帰ってきたいと強く思っていますので温かいサポートをよろしくお願いします!」と誓っていたが、約1か月後に主宰する「KRAZY BEE」が公式ツイッターで訃報を発表した。

 ◆山本KID徳郁(やまもと・きっど・のりふみ=本名・山本徳郁)1977年3月15日、川崎市生まれ。1972年ミュンヘン五輪代表の山本郁栄氏を父に持ち、姉・美憂と妹・聖子は世界女王のレスリング一家に育った。幼少時からレスリング・フリースタイルで活躍。01年に総合格闘家に転向。K―1や修斗、HERO’S、DREAMで活躍し、06年7月に北京五輪出場を目指すことを表明したが負傷により断念した。11年からUFCと契約。

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