ドームプロレス30周年、“元祖レッスルキングダム”は鈴木みのるだった!?…金曜8時のプロレスコラム

2019年1月4日8時0分  スポーツ報知
  • 12年前の「レッスルキングダム」で鈴木みのる(上)が永田裕志を絞め落とし三冠ヘビー級王座を防衛(2007年1月4日・東京ドーム)

 1月4日はプロレスの日。東京ドームで今年も新日本プロレスの「レッスルキングダム」が開催される。昨年は東京ドーム開場30周年で、野球ネタで連載したが、今年は東京ドームでプロレスが開催されて30周年になる。東京ドームは日本初のドーム球場だから、ドームプロレス30周年でもある。

 東京ドームのプロレスこけら落としは、開場2年目だった1989年4月24日の新日本プロレス「’89格闘衛星☆闘強導夢」。メインイベントは、日ソ異種格闘技戦で、アントニオ猪木が、旧ソ連の柔道王、ショータ・チョチョシビリと円形リングで戦い、裏投げでKOされる衝撃。猪木はこの年に政界進出し、第一線から退く象徴的な舞台となった。

 当初は1・4開催ではなく、1990年は2月10日(’90スーパーファイトin闘強導夢)、1991年は3月21日(’91スターケードin闘強導夢)で、1・4の初開催は1992年の「超戦士in闘強導夢」からで、以降は1・4が恒例行事となった。つまり1・4東京ドームは今年で28回目。「レッスルキングダム」という大会名になったのは、2007年からで、こちらは今年で13回目になる。

 2007年1月4日の「レッスルキングダムin東京ドーム」は、新日本プロレスと全日本プロレスが創立35周年を記念して共催した大会だった。だからキングダム(王国)なのだ。メインイベントの“This is レッスルキングダム”は、蝶野正洋(新日本)&武藤敬司(全日本)が、天山広吉(新日本)&小島聡(全日本)に勝利。これに新日本のIWGPヘビー級選手権と、全日本の三冠ヘビー級選手権が行われた。IWGPヘビー級は、棚橋弘至(新日本)が太陽ケア(全日本)を退け防衛。そして王道の象徴である三冠ヘビー級の当時の王者は、鈴木みのる(パンクラスミッション)だった。

 前年、プロレス大賞MVPの鈴木が、元IWGP王者の永田裕志(新日本)を相手に“オレ流”王道プロレスを展開した。新日本でデビューした鈴木は、UWFに移籍した1989年に「U‐COSMOS」(11月29日)で東京ドーム初見参。WKA世界ヘビー級王者のモーリス・スミス(米国)との異種格闘技戦はKO惨敗だったが、大会一番のインパクトを残した。

 昨年大晦日に、那須川天心(20)が、プロボクシング元世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)とのエキシビションマッチで、1回TKOを喫して号泣した時、あの時の鈴木(21歳だった)を思い出した。鈴木は、藤原組、パンクラスで修羅場をくぐり、三冠王者として古巣・新日本のドーム大会に凱旋するという劇的人生を見せつけ、スリーパーホールドで永田を絞め落とした。

 レッスルキングダムは、今年のメインイベントで、42歳になった棚橋がケニー・オメガ(カナダ)のIWGPヘビー級王座に挑むように、棚橋の時代を象徴する大会名だが、全日本との合同興行として開催されたルーツを考えると、当時の三冠王者の参戦を讃えるネーミングでもあった。

 今年の1・4に、当初は鈴木の名前はなかったが、追加発表の第0試合に登場することになった。NEVER無差別級6人タッグ王座ナンバーワン・コンテンダー・ガントレットマッチという異色カードが組まれた。参加するのは、田口隆祐、矢野通、真壁刀義組、デビッド・フィンレー、ジェフ・コブ、永田裕志組、チャッキーT、バレッタ、後藤洋央紀組、デイビーボーイ・スミスJr.、ランス・アーチャー、鈴木みのる組、マーティー・スカル、高橋裕二郎、ハングマン・ペイジ組。

 2チームで通常の6人タッグマッチを行い、勝ったチームが次のチームと対戦し、勝ち残ったチームが勝者となる(1月5日の後楽園ホール大会で同王座への挑戦権を獲得する)。あの時、38歳で三冠王座を争った鈴木と永田が、ともに今大会最年長の50歳で参戦する意義は大きい。“世界一性格の悪い男”にとっては、こんなセンチメンタルな説は受け付けないだろうが、今年のレッスルキングダムは、午後4時の第0試合から見逃せない。(酒井 隆之)

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