女子レーサー密着【オフにつけまい】後藤美翼が子育てに奮起!5月に復帰

スポーツ報知
レース場では勝負師の表情を見せる後藤

 東京支部の後藤美翼(28)=109期=は、8か月の長女・雫(しずく)ちゃんを育てているママさんレーサーだ。初めての子育てに奮闘しながら今年5月にはレースへ復帰し、その後も準優進出を果たすなど順調にキャリアを重ねている。そんな後藤に母親の大変さ、喜びなどを聞いた。(構成・角田 晨)

【生活慣れない】 ―5月にレースに復帰して、2か月がたちました。子育てをしながらレースに出る生活には慣れました?

 「まだまだですかね。こないだも娘が急に発熱してしまって。私がレースに出てない時だったので、すぐ病院に連れて行けたのでよかったですが…。赤ちゃんの体調管理って大変ですね。子供の風邪が自分にうつることもあるし。レースにも関わってくるので、苦労しています」

 ―ほかには?

 「夜泣きが多い子なんですよねぇ。だから、睡眠時間が足りなくて…。レースに出ている方が(宿舎で)ゆっくり眠れています(笑い)。あと離乳食作りが大変ですね。大人と味付けが違うので、料理を作るのが二度手間になるんですよ」

 ―レースで家を空けるときはお子さんは?

 「土日は自分の実家で、平日は保育園と主人(孝貴さん・飲食業)の実家に面倒を見てもらっています」

 ―旦那さんは子育てに協力的?

 「はい! 子供が好きな人なので、おむつを替えたり、あやしたりいろいろと協力してくれます。娘の名前も彼が考えたんです。ワイン好きなのでワイン漫画『神の雫』の主人公の名前なんです。その人みたいに、周りに人が集まって愛されるようになってもらいたいからって言ってました」

【成長うれしい】 ―他のママさんレーサーに相談したりする?

 「同期に4人も子持ちがいるので(芦村幸香、伊藤葵和子、宮地佐季、高石梨菜)、いろいろ話しています。しかし、先輩を見ていると、本当にすごいなと思います。1人ですら手いっぱいなのに、2人以上育ててる方もたくさんいらっしゃいますからね」

 ―子供の存在は励みになる?

 「もちろん! 成長していく姿を見るのはうれしいです。この前も多摩川(7月18日最終日)が終わって帰ってきたら、一人でつかまり立ちができるようになっていて。感動しました」

 ―レース中はさびしい?

 「夜とか会えなくてさびしくなりますね。しっかり気持ちの切り替えができていないです。だから、子供の写真を持っていって寝る前に見ています。準優勝戦とかの前にも見たりして、気合を入れています」

 ―子供ができて変わったことは?

 「レースぶりが変わりましたね。がむしゃらに攻めて行くのをやめて、冷静なレースができるようになりました。子供のためにも『けがをしないで帰らないと』と思うんです。それに、責任感が出てきました。前は自分一人でレースしているところがあったんですけど、今はいろいろな人が助けてくれているし、みんなのためにいい成績を残したいと思うようになりました」

 ―今後の目標は?

 「早くA級に上がって、レディースチャンピオンに出場したいです。レーサーになる前に想像していたよりまだまだちゃんとレースができてないので、もっと上のレベルで戦えるようになりたいです!」

後藤(ごとう)  美翼(みく) ▼プロフィル 1990年1月31日生まれの28歳。東京都出身、桜美林大卒業。O型。11年11月に多摩川でデビュー。15年7月に平和島で初優勝を飾る。通算獲得賞金は5167万4000円。兄の翔之(32)、隼之(30)もともにレーサー。

 ▼レーサーになったきっかけ 「一番上の兄(翔之)がレーサーになったことで、高校生の時初めてレースを見に行ったんです。そこでかっこいいなあと思って目指しました」

 ▼夫・孝貴さんとのなれそめ 「高校の同級生です。高校の時はつきあってなかったんですけど、養成所を卒業後に再会して、そこからおつきあいするようになりました」

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