ボートレースまるがめ【GI京極賞 開設66周年記念競走】あす開幕!!

スポーツ報知
3度目の地元周年Vへ静かな闘志を燃やす重成

 ボートレースまるがめの「G1京極賞 開設66周年記念競走」は31日から6月5日までの6日間、熱戦を繰り広げる。地元のシンボル・丸亀城を拠点に、江戸時代に同藩主を務めた京極氏がタイトル名となる伝統の大一番だ。燃えているのはもちろん香川支部勢。実績十分の大将コンビ、重成一人(39)と森高一真(39)の活躍は必至だ。地元の成長株・片岡雅裕(32)は、まるがめG1初Vを狙う。また、報知式モーター番付など舟券予想に役立つ情報も届ける。

 ボートレースには精神論で語るべき側面がある。ひとつでも着順を上げたい気持ちが、地元水面の大舞台で強まるのは当然。ただし、それが結果として結びつくのは一流といわれるレーサーだけだろう。その一流が、香川支部にも健在だ。「意気込みはないよ。ここに照準を合わせてというのはない」。そう苦笑いを浮かべる重成だが、その言葉と過去の実績は裏腹だ。

 京極賞の優勝はすでに2度。63回大会以降は優出を逃しているとはいえ、57回からは3大会連続優出もマークする。そして、重成に匹敵する実績を残しているのが森高だ。京極賞は目下2大会連続優出中。「地元だから当然、結果を出したいという思いはある」。クールな重成に対し、ホットな森高。両雄の性格面の対照が、地元周年では相互補完的な役割を果たしている面があるのかもしれない。

 過去10大会で重成と森高が互いに優出を逃したのは3回だけ。単純計算ながら7割の確率で、少なくとも両雄のどちらかが“京極氏の面目”を保っていることになる。もちろん、いいエンジンを常に抽選で引き当てることはできない。しかも対戦メンバーの強弱が明らかな一般戦ではなく、全国の強豪が集結するG1で、10分の7の優出確率は驚異的ですらある。

 今節メンバーの当地G1以上(SGを含む)の通算3連率のデータを調べた。やはりというべきか、対象を出走20回以上(3節以上出場に相当)に絞ったベスト5には重成と森高の名があった(参考・71%今井貴士=出走17回、67%中田竜太=同15回、67%上條暢嵩=同9回)。1位の山崎、2位の松井はいずれも複数回のグランプリウィナー。それに続くのが3位の重成、4位の森高。また、道中の決して諦めない走りが持ち味で“マムシ”の異名を持つ、これまたグランプリウィナーの中島が5位だということも、このデータの価値を象徴しているように思う。

 クールな執念とホットな執念。どちらも地元周年にかける執念であることに変わりはない。重成は今年のG1で優出がまだない。森高も同様だ。年末のグランプリへ向けては、ほぼ折り返し地点で迎える京極賞。香川両雄にとっては、自然と力が入ってくるタイミングだろう。(上村 尚也)

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