【巨人】田中貴、4打数4安打4打点 正捕手サバイバルで猛アピール

スポーツ報知
7回無死、中前安打を放つ田中貴。4安打4打点の活躍で首脳陣にアピールした(後方左は高橋監督=カメラ・佐々木 清勝)

◆1軍紅白戦 紅組10―4白組=特別ルール=(12日・サンマリン宮崎)

 巨人の田中貴也捕手(25)が12日、紅白戦に紅組の「9番・指名打者」で出場し、4打数4安打4打点と大暴れ。小林、ドラフト2位・岸田らとの正捕手サバイバルを制するための猛アピールに成功した。

 この日にかける強い思いは、バットに乗り移った。2回。1点を先制し、2死二、三塁。田中貴が先発・畠の高め直球を振り抜くと、打球は右前に転がった。2点打に「今日がダメだったら後がないという気持ちでいきました」。9日の紅白戦では併殺打と見逃し三振の2打数無安打に終わり、覚悟を決めて臨んだ宮崎キャンプ最後の実戦。1打席目で勢いに乗った。

 5、7回にはいずれも先頭で中前安打を放つと、8回1死一、三塁では左翼線へ2点二塁打。秋季キャンプの実戦3試合で7打数5安打の打率7割1分4厘、2本塁打、3打点と“秋の3冠王”に輝いた男が見せた活躍に、由伸監督も「去年の秋から小関(打撃)コーチが実戦派だと言っていたからね。いいアピールをしているかな」と目を細めた。

 さらに7回には二盗を決め、守備でも7回からマスクをかぶると、8回には俊足・重信を完璧な送球で刺し、走攻守で躍動。春季キャンプでは、米サイパン自主トレでも生活を共にした小林と連日のように、居残り練習に励んでいる。妥協しない姿勢を目の当たりにし「1軍でレギュラーの人がここまでやるということは、自分はもっとやらないといけない」と気を引き締める4年目捕手。この日小林は2戦連続2安打、岸田は2戦連続安打となる三塁打を記録。一つのポジションを巡って繰り広げられる争いは、激しさを増しそうだ。(後藤 亮太)

 ◆田中 貴也(たなか・たかや)1992年8月27日、京都・南丹市生まれ。25歳。京都から沖縄・八重山商工に進学。山梨学院大を経て、2014年育成ドラフト3位で巨人入団。昨年は2軍で66試合、打率2割5分、0本塁打、11打点。7月に支配下登録され、背番号は「005」から「63」に変更。今季は「69」。178センチ、80キロ、右投左打。年俸440万円。

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