【巨人】由伸監督、宮崎キャンプ打ち上げ MVPは新人トリオ

スポーツ報知
ロングティーをする若林

 巨人1軍は13日、宮崎での第1次キャンプを打ち上げた。高橋由伸監督(42)は「振る力が付いた」と若手選手に手応えを感じ“前半MVP”に新人の岸田、田中俊、若林の3人を挙げた。投手では山口俊を選出した。「4人は去年いなかった選手。戦力の底上げには新しい戦力が必要」とうなずいた。15日からは沖縄・那覇での第2次キャンプがスタート。開幕に向けて戦える選手を選定していく。

 チームは変わる―。そんな手応えが確かに残った。振り込み、走り、振り込んだ宮崎キャンプ。毎年恒例となった総括会見で由伸監督は「振る力であったり、スタミナだったり、秋から少しずつ付いてきたかなと思う」と率直な感想を述べた。紅白戦2試合で計40安打。成果が数字に表れたことが何よりの証しだった。

 今キャンプの強化指定選手に挙げた吉川尚をはじめ、岡本や重信らも確実に沖縄行きをゲット。中でも、指揮官が名指しで“MVP”に挙げたのは4人で、即戦力ルーキーの3人が含まれた。

 「岸田、若林、田中(俊)はいいものを出してくれた。投手では山口俊。やっぱり昨日投げているのを見ると力がある。4人は去年いなかった選手たち。戦力の底上げには新しい戦力が必要だからね」

 守備に定評のある捕手の岸田は、打撃でも紅白戦2試合で5打数2安打4打点。小林、田中貴との正捕手争いに食らい付いている。若林は外野に加え、三塁、二塁、遊撃も守れるユーティリティーさをアピール。7打数2安打のバットも実戦タイプだ。そして、田中俊。2戦で1安打も内容は良く、コーチ陣の間でも「強い球にも負けない振りの強さがある」と評価はうなぎ登りだ。新春インタビューで指揮官が「開幕スタメン? 昨年から大いに変わる可能性はある」と話していた通り、新鮮な顔ぶれが頭角を現してきた。

 昨秋のキャンプでは1日1500スイングをこなした。今春も近い数を振り込み、指揮官は「それが少し結果として出たことは良かった」とうなずいた。4人以外にも光ったのは5年目の和田恋。2軍スタートも途中から1軍に参加し、フリー打撃では持ち前のパワーでサク越えを連発。長野が「すげえ飛ばすなあ」と感心するほどだった。第1次サバイバルを勝ち抜き、那覇キャンプ行きも決めた。

 けがの畠と寺内、育成の成瀬が降格。計32人が次のステージへ進み、開幕1軍を争うことになる。由伸監督は今後も「ふるい落とすというか、内容いかんでは入れ替えは当然考える」と明言。「実戦も多くなってくるが、まだまだ強化と思ってやっていく」とも強調した。那覇では阿部や坂本勇、ゲレーロ、マギーら現有戦力も実戦に入る。ハードルを高く設定し、常勝軍団を形成するレギュラーを絞り込む。(水井 基博)

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