【巨人】上原、真の開幕!はい上がる

スポーツ報知
4月1日阪神戦、8回2死で糸井を三ゴロに打ち取りガッツポーズをする上原

 巨人・上原浩治投手(43)の「再生ロード」が越後からスタートする。2登板連続3失点で勝ちパターンの継投から外れることが決まったレジェンドは16日、17日のDeNA戦(新潟)に向け移動した。開幕から4登板連続無失点だったが、疲労もあって苦戦していた。

 下を向いても過去の結果は変わらない。上原は新たな気持ちで新潟に移動した。開幕から4登板無安打無失点だった時に比べれば苦しい状況だが、「一番はチームのため。任されたところでしっかり投げたい」とベストを尽くす覚悟だ。

 15日の広島戦(東京D)は7回2死から菊池に勝ち越しソロを浴び3失点。好調時は低めに決まるスプリットが高めに浮き、試合後は「疲れもある」と漏らした。メジャーFA市場の歴史的停滞で所属先が決まらず、キャンプを過ごしていない。3月上旬まで自主トレを継続したとはいえ、急ピッチで開幕に合わせたことで、下半身の粘りがなくなっている可能性がある。

 通常、2月のキャンプ中に一度、疲労のピークが来る選手が多い。上原は3月19日の1軍合流後のトレーニングルームで、後輩選手が驚くほどの練習量で汗を流してきたことを考えれば、今は我慢の時なのかもしれない。勝利の方程式から一時的に外す決断を下した由伸監督も「信頼していることに変わりはない。投げないことには調子は上がらない」と登録抹消せず、状態が上がるのを信じて待つ。

 再出発のスタートとなる新潟は、上原にとって縁のある場所だ。04年新潟県中越地震では、被災地に100万円を寄付。翌05年1月には「震災10年~神戸から新潟へ~プロ野球12球団ふれあいチャリティ」に参加し、「まだ新潟大変です」と復興支援を呼びかけた。「新潟(だから)とか場所ではなく、どこでもやることは一緒です」。G党も、レジェンドの雄姿を心待ちにしているはずだ。

 まずは、点差のついた場面などで登板し、きっかけを模索する。斎藤投手総合コーチは復調したら勝利の方程式に戻すか聞かれ「もちろん」と期待を寄せた。まだシーズンは始まったばかり。グラブの内側に「我慢」と刺しゅうを入れる上原が、ここから巻き返す。(片岡 優帆)

 ◆DB戦で上原が今季初黒星 10日のDeNA戦(東京D)で1点リードの8回から登板。過去4登板は無安打無失点だったが、先頭の大和に左前打。1死一塁からロペス、宮崎、乙坂、嶺井の4連打で計3失点して逆転を許した。5安打中4本が高めのスプリット。降板後はベンチ最前列で大声を出して応援し、最後まで戦う姿勢を見せた。

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