木戸愛、ツアー史上初パー4の同一ホールで2日連続イーグル…いぶし銀レスラーの修さんも「ビックリ」

スポーツ報知
18番、パーセーブでホールアウトし、笑顔を見せる木戸愛(カメラ・頓所 美代子)

◆女子プロゴルフツアー NEC軽井沢72第2日(11日、長野・軽井沢72G北C)

 首位と3打差の2位で出た木戸愛(28)=ゼンリン=が6番のイーグルに加え1バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで7打差3位。10日にも6番でイーグルを決めており、パー4の同一ホールで2日連続イーグルは記録の残る1990年以降でツアー史上初の快挙だ。コースで応援した元プロレスラーの父・修さん(68)も驚いた。韓国の黄アルム(30)=フリー=が14アンダーで独走態勢に入った。

 「いぶし銀」と呼ばれた元プロレスラーの修さんを父に持つ木戸がド派手なプレーを見せた。2日間トータルで3番目に難しい6番パー4。フェアウェーから5ユーティリティー(U)で放った残り177ヤードの第2打を直接カップに放り込んだ。「すごいですよね!」と愛くるしい笑顔で話した。

 前日も6番の第2打で5Uを使ってイーグル。パー4の同一ホールで2日連続イーグルはツアー史上初だ。「光栄です」。コースで見守った修さんも驚きを隠せない。「バーディーチャンスになれば、と見ていたら入っちゃったからビックリしたよ」とうれしそうだ。

 修さんは木戸の師匠でもある。「メンタル面は父に教わることが多い」。最近、授かったアドバイスは“笑う門には福来たる大作戦”。「ボギーをたたいても、前向きに笑顔で次のホールに行くようにした」

 父も娘を認めている。木戸が10歳でゴルフを始めた頃は一緒にコースを回っていたが、宮城・東北高に進学した頃から家族ゴルフは途絶えたという。「僕が一緒に回りたくないんだ。愛のゴルフはもう遊びじゃないから」。プロスポーツ選手の親子ならではのケジメ。「プロのアスリートとして愛をリスペクトしている」と柔らかな笑顔で話した。

 18番ではグリーン奥からのアプローチで5Uを駆使してパーセーブ。首位の黄とは7打の大差があるが、12年サマンサタバサレディース以来の2勝目を「最後まで何が起こるか分からない」と諦めていない。かつて父は「キドクラッチ」「キド蹴り」のオリジナル技を生み出し、リングで暴れた。娘は「キドイーグル」という必殺技を繰り出し、ゴルフ場で大暴れする。(竹内 達朗)

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