ウッズ、19位から6位に急浮上

スポーツ報知

◆米男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 第100回全米プロ選手権第3日(11日・米ベルリーブCC)

 【セントルイス(米ミズーリ州)11日=岩原正幸】第2ラウンド(R)残りと第3Rが行われた。タイガー・ウッズ(42)=米国=は第2R残り11ホールで1つ伸ばし、19位で決勝Rに進むと、第3Rを5バーディー、1ボギー、66で回り、通算8アンダーで4打差の6位に浮上した。歴代最多に並ぶ大会5勝と10年ぶりのメジャー15勝目を視界に捉えた。松山英樹(26)=LEXUS=は第3Rで73と崩れ、63位に後退。

 3週前の全英オープン(6位)をほうふつとさせる“タイガーチャージ”を、4勝を挙げる母国のメジャーで演じた。第3Rを19位から出たウッズは6番から立て続けにピン2~3メートルに絡め3連続バーディー。ジグザグに行き来するコース構造のため、2組前で回る松山組にも地鳴りのような歓声がとどろいた。

 真夏の“ムービングサタデー”でシャツを3回着替えて1日29ホールを戦い抜いた。「長い一日だった。体も頭も疲れた」と42歳は汗を拭った。全英では、最終日で一時首位に立つなどメジャー5年ぶりトップ10の6位となり、その第3Rと同じ66。後半、パットに苦しみ「あと2打は伸ばせた」と悔やんだが、4打差6位に浮上した。

 01年9月以来、当コースに登場した。当時、米中枢同時テロの影響で大会は中止となり「車で17時間かけてフロリダに帰った。非現実的な時間だった」。熱心だったゴルファー育成に加え、大惨事をきっかけに自らの考えが変わり、教育支援施設を06年、カリフォルニアに設立。13万人以上の生徒を送り出した。

 大会5勝目なら歴代最多(ウォルター・ヘーゲンとジャック・ニクラウス)に並ぶ。大会前までの平均ストローク70・5は50R以上プレーした選手で最も良い数字だ。過去メジャー14勝は全て逃げ切りで制したが、「十分チャンスはある」。昨年4度目の腰の手術を乗り越え、3年ぶりにメジャー皆勤となった男は、初の逆転で15勝目をにらんだ。

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