150センチ・西村、アマ最高発進!155センチ・宮里藍さんから「希望」

スポーツ報知
5打差9位と好発進したアマチュアの西村優菜(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー・国内メジャー第3戦 日本女子オープン第1日(27日・千葉CC野田C)

 国内アマチュアランク1位の西村優菜(18)=大阪・大商大高3年=が4バーディー、2ボギーの2アンダー70で5打差9位と好発進した。

 日米通算24勝の宮里藍さん(33)に憧れる身長150センチと小柄な美少女が、逸材がそろう2000年生まれの“ミレニアム世代”を引っ張る。史上2人目の大会3連覇がかかる畑岡奈紗(19)=森ビル=は1アンダー17位につけた。

 飛距離の面で不利となる雨の中でも、西村は奮闘した。フェアウェーがぬれてラン(ボールが地面に落ちてから止まるまでの距離)が出ないため、渡辺や葭葉といった国内屈指の飛ばし屋が上位に名を連ねた。正確性と小技で勝負する150センチの西村は「しんどかった」と苦笑いしながら「フェアウェーを外したのは15番(ボギー)の1度だけ」と胸を張った。

 周りから「本当は149センチじゃない?」といじられるくらい小柄な18歳は藍さんに影響を受ける。7歳でツアーを初観戦したサントリーレディスで、155センチの体で後に世界ランク1位となる藍さんにボールをプレゼントされた。「プロになろうと真剣に思った。小さな体格でも世界で戦えるんだと希望をもらった」

 ドライバーの飛距離は230ヤード超で、「あと20ヤードは飛ばしたい」と地道にトレーニングを続ける。パットの名手と言われた藍さんのように、この日は前半12、17番で10メートルのロングパットを沈め、「自分でもびっくり」と目を丸くした。

同組ジエ刺激 もう一人の元世界ランク1位からも刺激を受けた。同組の申ジエ(韓国)を見て「たくさん学んだ。リズムが変わらず、打ち急がない」と、貪欲な姿勢も西村の持ち味だ。日本代表のチームメートである17年日本女子アマ覇者の安田祐香(17)、18年同覇者の吉田優利(18)ら同学年に逸材が集まり、「いい環境でできている」と切磋琢磨(せっさたくま)している。

 “ミレニアム世代”の選手の親は「去年は『どこの高校のチーム?』って観客から見られていたけど、今ではサインを求められる」と、アマ人気は急上昇。西村もラウンド後に列を作ったファンにペンを走らせた。16年大会の畑岡以来となるアマのメジャー優勝へ、「やることは変わらない」と力を込めた。(岩原 正幸)

 ◆西村 優菜(にしむら・ゆな)

 ▼生まれとサイズ 2000年8月4日、大阪府生まれ。18歳。150センチ。家族は両親、姉、弟。

 ▼ゴルフ歴 5歳から。14年大阪府中学校ゴルフ3位、15年同2位など頭角を現す。ツアーデビューとなった16年の今大会(栃木・烏山城CC)で6位と健闘。17年からナショナルチーム入り。

 ▼なにわの女子高生 「時間があったら吉本興業のテレビを見る」。中川家と銀シャリがお気に入り。

 ▼海外メジャー初出場逃す 2月のアジア女子アマ(シンガポール)はプレーオフで敗れ2位。勝てば与えられたANAインスピレーション、全英リコー女子オープンの出場権に届かず。

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