“平成の日本シリーズ男”宮里優作、平成最後に連覇へ「思い出の詰まった大会」

スポーツ報知
昨年優勝した宮里優作

 男子プロゴルフツアー今季最終戦のメジャー、第55回ゴルフ日本シリーズJTカップ(11月29日~12月2日)の記者発表が15日、開催コースの東京・稲城市の東京よみうりCCで開かれた。賞金総額は昨年までと同じ1億3000万円で、優勝者には4000万円が贈られる。昨年大会覇者で、今季から欧州ツアーに本格参戦した宮里優作(38)=フリー=の6年連続8度目の出場が主催者から発表された。13年にツアー初優勝を飾った大会。昨年大会の優勝で史上初の選手会長賞金王となった“平成のシリーズ男”が、史上6人目の大会連覇を目指す。

 師走のメジャー舞台で今年も“宮里劇場”が開演する。欧州ツアー帰りの優作が、日本ツアー最終戦への出場と大会史上6人目となる連覇挑戦を大会主催者を通じて表明。「07年に初出場させていただいて、13年に初優勝。昨年は初の賞金王になれた、とても思い出の詰まった大会です。やっぱり開会式が独特でいいですよね。日本シリーズまでにゴルフの状態を上げて、大会2連覇を目指して頑張ります」とコメントも発表した。

 連覇は藤田寛之(10~12年)以来の快挙だ。13年大会は、3打リードして迎えた最終18番パー3で劇的なチップインパー。元世界ランク1位の妹・藍さんや家族の見守る前で、グリーン周りで膝をついて泣き崩れ、多くのゴルフファンを感激させた。昨年は賞金王になるには優勝しかない厳しい状況で、最終日に62をマークして6打差をつけての圧勝。ウィニングパットを決めると右手で顔を覆って男泣き。真冬の日本列島を温かい感動で包んだ。

 今季初参戦した欧州ツアーで、慣れない初めてのコースや移動に腰痛もあり、11位が最高成績と苦しんだ。「欧州はいいコースが多くて、どこにショットを打たないといけないかが明確に求められる。日本よりも(フェアウェーが)狭いので、ティーショットの精度を上げていかないと、と感じています」と振り返る。それでも積算ポイントランク102位。来季のシード獲得は当確としている。

 一方、今季の賞金王争いは近年まれな大混戦模様だ。今平周吾(26)が未勝利ながらトップ10入りが8度の安定感で賞金ランク1位。日本オープンで悲願のツアー初優勝を飾った稲森佑貴(24)が約520万円差で2位。終盤戦に得意大会を残す16年賞金王・池田勇太(32)も射程圏だ。最終戦、最終日、最終ホールまで賞金王争いがもつれる歴史的なシーズンとなる可能性も出てきた。(榎本 友一)

 ◇日本シリーズ連覇の顔触れ

 ▼河野高明=1967、68年 69年から5年連続マスターズ出場
 ▼尾崎将司=71、72年&95、96年 通算113勝で賞金王12回
 ▼青木功=78、79年 80年全米オープン2位
 ▼尾崎直道=90、91年 32勝の永久シード
 ▼藤田寛之=10~12年 初の3連覇。12年に43歳で初賞金王。史上6人目の生涯獲得賞金15億円突破まであと約2453万円と迫る

 【第55回ゴルフ日本シリーズJTカップ開催要項】

 ◆期日 11月29日~12月2日
 ◆会場 東京よみうりカントリークラブ
 ◆出場資格 〈1〉前年度ゴルフ日本シリーズJTカップ優勝者〈2〉本年度日本ツアー優勝者(アマ含む)〈3〉本年度日本ツアー賞金ランク上位20位(大会前週のカシオワールドオープン終了時)〈4〉日本ツアーメンバーで今年の米ツアー、欧州ツアー優勝者〈5〉世界ランク100位以内(11月のダンロップフェニックス終了時)で「〈1〉~〈4〉」の該当者を除く日本ツアーメンバー上位3人〈6〉「〈1〉~〈5〉」で30人に満たない場合、本年度ツアー賞金ランク(カシオワールドオープン終了時)21位以下より繰り上げる(〈3〉と〈6〉は海外メジャー賞金を含むランクで本大会を含め出場義務試合数に達していることが条件)
 ◆テレビ放送
 ▽日テレ 第3日(1日13時30分~14時55分)=生中継=、最終日(2日15時~16時55分)
 ◆入場料
 ▽第1、2日=前売り券は各3000円、当日券は各4000円
 ▽第3、最終日=前売り券は各4000円、当日券は各5000円(いずれも消費税込み。中学生以下は身分証提示で無料)
 ◆交通
 ▽電車 小田急線新百合ケ丘駅、京王相模原線稲城駅、JR南武線矢野口駅。いずれも無料送迎バス運行
 ▽車 会場周辺に臨時駐車場はなし。よみうりランド駐車場は使用不可。よみうりランドから会場までの送迎バスもなし
 ◆問い合わせ 報知新聞社事業部(TEL03・5479・1980)

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