今平、ジャンボゲキで2打差の5位へ急浮上「優勝なしで今、賞金王?」

スポーツ報知
18番で第2打を放つ今平周吾。通算7アンダーで5位につけた(カメラ・今西 淳)

◆男子プロゴルフツアー ブリヂストンオープン第2日(19日、千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦C)

 5打差29位で出た今平周吾(26)=フリー=が9バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの65で回り、通算7アンダーで首位と2打差の5位へ浮上した。今季未勝利ながら7973万円で賞金ランク1位だが、今大会の練習日に最多12度賞金王の尾崎将司(71)=セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ=から「1勝しろよ」とハッパをかけられて発奮。昨年5月以来の通算2勝目へ燃えている。李尚熹(26)=韓国=が9アンダーで首位を守った。

 今平が怒とうのバーディーラッシュを披露した。フェアウェーキープ率64・29%で全体6位、パーオン率88・89%で同1位と得意のショットで攻めた。2メートル、5メートル、30センチ。1番から3連続バーディーで発進すると6、7、9、10番はいずれも3メートルにつけて伸ばした。「振り過ぎている感じがあったので、朝の練習場で少しコンパクトにしたらアイアンも曲がらなくていい感じでした」と胸を張った。

 ツアー屈指のショットメーカーは今季2度の2位などトップ10が8回。未勝利ながら2位の稲森佑貴に約520万円差で賞金ランク1位を走る。だが1973年のツアー制施行後の賞金王は76年の青木功の1勝が最少で、シーズン0勝での王者はいない。17日の練習日には、珍しく練習ラウンドを行ったジャンボに志願して3ホールを一緒に回った。15年5月にツアーで初めて同組でラウンドした際に2ショット写真を撮ってもらい、携帯の待ち受けにしていた憧れの存在だ。

 ツアー最多94勝を誇る71歳が長年愛用するウェッジを借り「フォロースルーでヘッドを低く出せ」などとアプローチの助言を授かった。レッスンの最後には「優勝なしで今、賞金王? やっぱり1勝しないとな」とエールを送られ、クールな26歳に闘志の炎が宿った。

 前週までの賞金ランク2位以内の資格で、次週の世界選手権シリーズ・HSBCチャンピオンズ(上海)の出場権を獲得していたが辞退。「今シーズン優勝したいので。1つでもチャンスがあるならと決断しました」とマイナビABC選手権(25日開幕・兵庫)への出場を選択した。「賞金王? まだ7試合あるので、そこまで考えてないです。それより早く優勝したい気持ちがあるので、そこに集中しています」。昨年5月以来の2勝目が、ジャンボへの恩返しになる。(榎本 友一)

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