松田鈴英「優勝意識し」土壇場で失速 4位に悔し涙 

スポーツ報知
後半首位争いを演じ、通算8アンダーで4位に入った松田鈴英

◆女子プロゴルフツアー NOBUTAグループマスターズGCレディース(21日、兵庫・マスターズGC)

 6打差3位から出た松田鈴英(れい、20)=ニトリ=は15番で首位と1打差に迫ったが、終盤に崩れ通算8アンダーの4位。悔し涙を流しながらも敗因を的確に言及し、近い将来の初優勝を目指す。首位スタートの韓国のアン・ソンジュ(31)=モスバーガー=は74と苦戦したが、12アンダーで今季5勝目、通算28勝目。

 167センチ、54キロのモデル体形で飛距離ランク9位の美人プロが“ミラクル”を予感させた。松田は15番パー5で2オンに成功しバーディー。スタート前に6打差あった首位のアンに1打差まで迫った。

 だが、88年のツアー制施行後6番目の大逆転優勝が現実味を帯びた瞬間、試練が訪れた。16番でボギー。最も難しい17番パー3では第1打をグリーンオーバー。第2打もグリーンに乗せられずダブルボギー。「優勝を意識して緊張した。力が入り、リズムも速くなった」。土壇場で崩れて4位に終わり、クラブハウスで大粒の涙を流した。

 ゴルフには「上がり3ホールが勝負を分ける」という格言がある。初Vを目指した松田と28勝目を挙げたアンには大きな差があった。「アンさんの上がり3ホールの集中力はすごかった。私はそれまでに集中力を使い切っていた」。悔し涙を流しながらも敗戦を的確に振り返り、さらに付け加えた。「もっと練習しなければいけない」。自分の弱さを知る強さと向上心があれば、近い将来うれし涙を流す日が来る。(竹内 達朗)

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