勝みなみ「黄金世代」から遅れ笑顔の裏で悩み…元担当記者が「見た」

スポーツ報知
プロ初優勝した勝みなみが母・久美さん、祖父・市来龍作さんから祝福を受ける

◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス最終日(18日、愛媛・エリエールGC松山)

 首位から出た勝みなみ(20)=明治安田生命=が7バーディー、ボギーなしの65で回り、通算20アンダーでアマ時代のKKT杯バンテリンレディス(14年4月)以来の通算2勝目&プロ初優勝を飾った。15歳でプロツアーを制してから4年半。1998年度生まれの「黄金世代」の筆頭格が存在感を見せつけた。

 第一印象は「とても明るい選手」だった。16年、9年ぶりにゴルフ担当に復帰した。最初に勝を取材したのは、鹿児島高3年だった同3月のヤマハレディース葛城。初対面で女子高生は体重の悩みを告白してきた。

 「昨年の好調時(53キロ)から体重が4キロも増えた。尋常じゃないぐらい食べる。だからスナック菓子をやめることにしました」。あけすけな爆笑トークは、評判だった。7月、久しぶりに取材した際には「昨日よりスカートを短くしたんですよ。分かります?」ときた。本音を語ろうとしないプロも多い中で、ずいぶんと和まされた。

 明るい笑顔の裏で、何年も悩んだ。14年4月、15歳でツアー史上最年少V。「黄金世代」と呼ばれ、その筆頭と目されたが、同学年の畑岡奈紗、新垣比菜らが優勝。いつしか「私は黄金世代の筆頭じゃないです」と言うようになった。「私は、いつ勝てるんだろう」とも。歴史的勝利で注目を浴び、重圧の中で期待に応えようとした4年と7か月。また無邪気に笑える日が訪れたことを、心から祝福したい。(04~07、16年ゴルフ担当・高橋 宏磁)

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