72歳のジャンボが、プロ50年目の節目のシーズンへ向けて不退転の覚悟を明かす

スポーツ報知
指導するジャンボ尾崎(右)

 国内男子ツアー歴代最多94勝の尾崎将司(72)=セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ=が23日、「ジャンボ尾崎ジュニアレッスン会supported by ISPS」を千葉・アコーディアガーデン千葉北で開催した。今年初めて報道陣の前に姿を見せた日本ゴルフ界のレジェンドは、20年までの現役続行の願望を持ちつつも、プロ50年目となる節目のシーズンに向け、不退転の覚悟で臨む考えを明かした。

 報道陣から19年シーズンについて聞かれると「自分では(結果次第では)ラストイヤーということを考えている。この4か月は非常に有意義なオフ。成果が出てきている感じはある。良い結果になるんじゃないかという予感はある」と選手生命をかけて結果にこだわる考えを語った。一方で「(20年8月の)東京五輪まで、というのは自分の中では頭に入っているよ」と、20年シーズンまではプレーを続けたい願望も明かした。

 昨季は2月に背中の肉離れを起こした影響で調整が遅れ、7戦で4度の棄権を含めて予選通過はなかった。昨年11月のダンロップフェニックス後、素振りに励んでいるという。「(クラブを)振る筋肉をつけなきゃいけないことを去年、随分思い知ったからね」。自ら作製した重さの異なる複数の素振り棒で、1日200回以上振り込んでいる。「球打ちはちょこちょこ」に抑えて毎日素振りを継続中だ。「振るのが疲れなくなってきた。今までの人生でこんなに素振りをしたことはないよ」と目尻を下げた。「ヘッドスピードを3キロ上げるのがテーマ。20ヤードは前に行くようになるかな。飛ばないと面白くないから」と飛距離アップの狙いもあることを明かした。

 永久シード保持者は今年も、50歳以上で競うシニアツアーではなく、あえて距離が長くて難度も高いレギュラーツアーにこだわる。4月の国内開幕戦の東建ホームメイトカップ(18日開幕・東建多度CC名古屋)が初戦の予定。順調なら翌週の中日クラウンズ(名古屋GC和合C)にも出場する考えだ。「自分の体にむち打っていい稽古しているから、もしかしたら良い話題を提供する可能性はあるよ」と明るい表情で話した。2002年9月以来の優勝や13年4月以来となる予選突破、自身&ツアー3度目となる「エージシュート(年齢以下のスコアでのラウンド)」に期待がかかる。

 緑色のセーターに身を包んだジャンボはこの日午後約2時間にわたり、新高校1年生から大学生までの男女計23人のジュニアに指導。一人一人のスイングを見て、声を掛けながら、身振り手振りも交えてマンツーマンで熱血レッスンを授けた。レッスン会の最後にはジュニアに向けて「ゴルフで一番大事なのは基礎。基本の反復。基本が大事だからしっかり練習するように。子供たちは可能性を秘めている。やる気がある子は、うちに来て施設を利用してほしい」などとエールを送った。尾崎直道(62)=国際スポーツ振興協会=や川岸良兼(52)=フリー=、原英莉花(20)=日本通運=ら「ジャンボ軍団」の9選手らも参加し、ジュニアを指導した。

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