【プロキオンS】8年目の藤懸、ナムラミラクルで恩返しの重賞初Vだ

スポーツ報知
ナムラミラクルとのコンビで重賞初Vを目指す藤懸

◆第23回プロキオンS・G3(7月8日・ダート1400メートル、中京競馬場)

 飛躍の夏にできるか。若手騎手たちがそれぞれ初制覇を懸けて重賞に挑む。第23回プロキオンS・G3(8日、中京)では藤懸貴志騎手(25)=栗東・平田厩舎=はナムラミラクルで、ジャイアントキリング(大番狂わせ)を狙っている。

 恩返しのVへ、静かに闘志を燃やしている。8年目の藤懸が、ナムラミラクルとともに重賞初制覇を狙う。「過去に2着(12年マーメイドS=クリスマスキャロル)はありますが、勝っていない。重賞に乗せていただけるチャンスも、決して多くないですからね」と目を光らせた。

 シビアな乗り替わりが当たり前のように見られる今の時代。相棒に全21戦のうち最多10戦でまたがる藤懸も、いざ重賞となれば非情な決断が下されても不思議のない立場だろう。「でも『プロキオンSを使うなら藤懸でいい』とオーナーが言ってくださったんです」。2走前に再タッグ結成の際は、杉山調教師がサポートしてくれたという。人に恵まれて実現した機会だ。

 前走の夏至Sは、一鞍入魂で東京へ。見事に結果を出し、オープン入りを決めた。「もまれず競馬ができれば、重賞でも恥ずかしい競馬はしない」と好戦が可能な手応えはつかんでいる。先週の金曜にはオーナーから激励の電話があり、改めて気合を注入。感謝の気持ちを胸に、全身全霊でタイトルを奪いにいく。(豊島 俊介)

 ◆藤懸 貴志(ふじかけ・たかし)1993年2月25日、長野県生まれ。25歳。栗東・平田修厩舎所属。11年3月にデビューし、同年8月20日の小倉6R(ハナカゲ)で初勝利を挙げた。JRA通算71勝。17年7月に結婚。趣味はボートレース、地方競馬。155センチ、49キロ。血液型A。

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