【こちら日高支局です・古谷剛彦】盛況だった18年のセレクションセール 8月のサマープレミアムセールにも手応え

スポーツ報知

 新ひだか町静内の北海道市場で17日、「2018セレクションセール」が開催された。セレクトセールの1歳セッションが空前絶後の成績だったが、「高くて買えない」と話す購買関係者も多かった。その流れを受け、セレクションセールにも好影響を与えることが予想された。

 今年はサマーセール初日の8月20日に「サマープレミアム」という、サマーの中での選抜市場も開催する。今回のセレクションセールと併せて735頭の申込から、約400頭を選抜。そのうち、193頭が今回のセレクションセールに上場された。

 売却総額は21億7440万円(金額は税別)を誇り、3年連続で20億円を超えた。2日間の選抜市場を開催する上で、昨年より33頭も上場頭数が減り、約7億円減となった。売却率は77・2%で、昨年比4・21ポイント減となったが、一昨年との比較では3・7ポイント増で、例年以上の売却率は誇った。最高価格は、アポロティアラの2017(牡、父ロードカナロア)の4100万円で、了徳寺健二ホールディングス(株)が落札した。

 市場長を務める日高軽種馬農業協同組合の木村貢組合長は、「今年は分割開催なので、セレクションに関しては売却率と購買登録者数にこだわってみていました。売却率は昨年より下がりましたが、例年に比べればかなり良い数字だったと思います。また、購買登録者数は、昨年より46人増の584人となり、上場頭数の約3倍の数字となりました。登録者が増えれば、必然的に競りが活発になりますので、この流れを受けて、サマープレミアムにもつながる手応えはあります」と分析していた。若駒の1か月は、成長がものすごく早い。サマープレミアムには、セレクションの時期より馬の状態により自信を持って送り出せる可能性が高く、売上そのものもセレクションを上回る可能性もある。

 昨年までと開催方法に変化が生じたことで、純粋な比較はしづらい。しかし、これまでの1歳市場の盛り上がりが、セレクションセールにも見られたことで、競走馬への購買意欲が、国内で高まっていることが顕著に出ている。

 「地方競馬の補助馬購買、団体購買などが、サマーセールではさらに増えることが予想されます。地方競馬が若駒のレースに力を注いでいることで、北海道市場が活性化されていることは間違いありません。その意味でもプレミアムだけでなく、サマーセールも多くの購買関係者に注目して頂けると思っています」と、木村組合長は今後のセールへの期待を寄せていた。(競馬ライター)

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