【こちら日高支局です・古谷剛彦】ホッカイドウ競馬勢が札幌で12年ぶりに一日2勝!秋に期待広がる

スポーツ報知

 今週は、門別競馬場で16日に『第30回ブリーダーズゴールドC』、そして19日には、JRA北海道シリーズの最高峰のG2、『第54回札幌記念』が行われる。北海道での競馬が、最も盛り上がる1週間を迎えた。

 『ブリーダーズゴールドC』は例年、中央馬が優勢だが、今年も昨年2着のクイーンマンボ(牝4歳、栗東・中竹厩舎)、昨年のJBCレディスクラシックで小差の2着だったプリンシアコメータ(牝5歳、美浦・矢野英厩舎)などの有力馬がそろった。

 個人的に◎はクイーンマンボにした。他の競馬場に比べ、砂厚12センチと深いタフな門別のダートを経験している点は大きい。地力が問われるコースだが、瞬発力を武器とする馬は苦戦を強いられる可能性がもあり、中央勢に一矢報いる地方馬がいても不思議ない。大井から参戦するブランシェクールは(牝5歳、大井・藤田輝厩舎)は、TCK女王盃で2着に健闘しており、中央馬との対戦でも互角の争いは期待できそうだ。

 ホッカイドウ競馬の話題で言えば、先週の札幌競馬で『コスモス賞』をナイママ(牡2歳、北海道・田部厩舎)が快勝。『STV賞』はハッピーグリン(牡3歳、北海道・田中淳厩舎)が豪快に差し切り、ホッカイドウ競馬所属馬が、12年ぶりに一日2勝の快挙を成し遂げた(前回は2006年10月1日、札幌で10Rのすずらん賞=ベリーベリナイス、12Rの釧路湿原特別=オフィシャル)。

 ナイママはこのコラムでも以前から紹介していたので、勝利を収めて、個人的にも安堵だったが、次走の『札幌2歳S』でも楽しみだ。ハッピーグリンは今回の勝ちっぷりでマイル路線に照準を合わせることになった。秋の目標は東京のマイル重賞『富士S』となったが、その前に盛岡の芝コースで行われる『OROカップ』を挟む可能性もあるという。いずれにせよ、中央の舞台でのホッカイドウ競馬勢の活躍は馬産地を大いに盛り上げる。この後の動向も見逃せない。(競馬ライター)

競馬

×