【札幌記念】サングレーザー、G1馬3頭撃破して重賞3勝目!

スポーツ報知
サングレーザー(左)が、マカヒキ(中)、モズカッチャン(右)とのゴール前の大激戦を制した

◆第54回札幌記念・G2(8月19日・芝2000メートル・札幌競馬場、稍重)

 サマー2000シリーズ第4戦の第54回札幌記念・G2は19日、札幌競馬場で行われ、福永が騎乗した2番人気のサングレーザーが馬群を割って鋭く抜け出し、大外から差してきた1番人気の日本ダービー馬マカヒキを鼻差で下して、秋のG1戦線での飛躍を大きく期待させる重賞3勝目を挙げた。

 周囲を囲まれ、動くに動けない。万事休すの状態に陥ったサングレーザーに、残り100メートルで光が見えた。前にいたサクラアンプルールとサウンズオブアースの間に、突如開けた1頭分のスペース。一瞬、挟まれそうになりながらも間を割ると、外から追い上げる日本ダービー馬マカヒキをわずかにかわし、約10センチ差の勝利を手にした。

 中団追走から窮地をはねのけてのV。「手応えはずっと良かったが、なかなか突破口を見いだせなかった。でも、慌てたらロスがあると思って我慢した。何とかスペースに入って、びっしり追えなかったが、馬がよく応えて出てきてくれた」。今年、ダービージョッキーとなった福永が冷静に対処しながらつかんだ3つ目のタイトルは、今後へ意義のある一勝だ。

 16年ホープフルS以来の2000メートル。当時は5着に敗れたが、年を重ねた今年はG1馬3頭を撃破。「以前はハミに頼って走っていたが、馬体が完成されてフォームが変わり、折り合い面も良くなった。やる気に満ちていたし、オーラが出てきた」とユーイチ。心身両面がかみ合い、本格化の域に入ってきた。

 この勝利で、昨年は3着に敗れたマイルCS(11月18日、京都)だけでなく、天皇賞・秋(10月28日、東京)も見えてきた。「厩舎サイド、馬と相談しながら路線を選びたい。ずいぶん力をつけたが、まだ100ではない。まだ良くなれるのでG1を目指していきたい」とG1レーシングの吉田正志代表。秋の気配が漂う北都で可能性が大きく広がった。(橋本 樹理)

 ◆サングレーザー 父ディープインパクト、母マンティスハント(父デピュティミニスター)。栗東・浅見秀一厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・追分ファームの生産。通算成績は15戦7勝。総収得賞金は3億1299万9000円。主な勝ち鞍は17年スワンS・G2、18年読売マイラーズC・G2。馬主は(株)G1レーシング。

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