【神戸新聞杯】ダービー馬ワグネリアンを福永絶賛「動きの質がさらに上がっている」

スポーツ報知
福永を背にした3頭併せで最先着したワグネリアン(手前)。反応の良さが目立った

◆神戸新聞杯1週前追い切り(12日・栗東トレセン)

 菊花賞(10月21日、京都)トライアルの神戸新聞杯・G2(23日、阪神)の1週前追い切りには、今年の日本ダービー馬ワグネリアンが登場。母を襲った悲劇にもめげず、同・CWコースでの3頭併せに先着した。

 悲しみを乗り越え、始動戦から強いダービー馬が見られそうだ。ワグネリアンは福永を背に、栗東・CWコースで3頭併せ。ルタンデュボヌール(4歳1000万)を5馬身、エタリオウ(3歳1600万)を2馬身追う形でスタートすると、力みのないフットワークのまま4コーナーで2頭の内へ。直線は強めに追われて瞬時に加速し、6ハロン83秒3―11秒9で中エタリオウに首差、外ルタンデュボヌールに半馬身差で先着した。

 頂上決戦から3か月半。夏を越しての変化を問われた福永は「背腰が強くなって、動きの質がさらに上がっている。体が増えていても太め感はなく、非常にいい成長を遂げている」と絶賛。さらに「以前はハミをかんだら力んでいたが、今は外さなくても我慢できる」と精神面の充実も認めた。8月22日の帰厩から調整はいたって順調。友道調教師も「反応が良かったみたい。折り合ってもいた。ふだんも落ち着いている」と納得の仕上がりに笑みを浮かべる。

 母のミスアンコールが、6日未明に起きた北海道胆振東部地震で犠牲となった。「(死んだのが)1頭だけやからね」と神妙な顔でつぶやいたユーイチ。弔いの思いも胸に「前回の競馬ができるんだったら試すこともない。内容次第で(菊花賞か天皇賞・秋かの)進路も変わってくると思うし、どういうレースをしてくれるか楽しみ」と、信頼するパートナーとのV発進を誓った。(吉村 達)

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