【スプリンターズS】アレスバローズの角田調教師、騎手&調教師でのダブル制覇を狙う!

スポーツ報知
夏の短距離王アレスバローズが上る勢いをぶつける

◆第52回スプリンターズS・G1(9月30日・芝1200メートル、中山競馬場)

 アレスバローズが勝算を持って初G1に挑む。鋭い決め脚でCBC賞、北九州記念を連勝し、サマースプリントシリーズを制覇。「最近はレース当日までには落ち着く。能力を出し切れるようになった」と角田調教師は素質開花を宣言する。

 激しい気性が出世を妨げていた。以前は放牧から帰厩後は最短の10日で出走。当日輸送もイレ込みがきつくなるため、現地で1泊できる関東圏や小倉への起用が多かった。

 年齢を重ね、課題は解消に向かった。早めに帰厩しての調整が可能となり、前走後は13日に栗東・坂路で初時計。1週前追い切りで52秒6―12秒1の好時計と、大舞台へ思い通りの仕上げが進む。

 G1昇格後の90年以降、初の騎手&調教師でのダブル制覇がかかる角田師は「中山(芝1200メートル)は内から伸びる印象がない。詰まる心配もあるし、常に進路を確保しながら運んだ方がいい」と分析。ヒシアケボノの手綱を執った95年、馬群と離れた外を回って差し切りを決めた男は「ああいう感じで乗ってくればいいんじゃない?」と勝ちパターンをイメージした。

 ヤナガワ牧場時代は同期のキタサンブラックより高い評価を受けていた。「時計は持っているし、ペースが上がるのは構わない。前も止まるだろうから」と角田師。父譲りの瞬発力をフルに生かせば、同厩で15、16年の“夏の女王”ベルカントで届かなかった頂点が見えてくる。(吉村 達)

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