【菊花賞】ブラストワンピース、絶好の気配!3頭併せあっという間に突き抜けた

スポーツ報知
僚馬2頭に軽々と先着したブラストワンピース(右)

◆菊花賞追い切り(10月17日・美浦トレセン)

 第79回菊花賞(21日、京都)の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。ブラストワンピースは美浦・Wコースの3頭併せで最先着する抜群の動きを披露。主戦の池添謙一騎手(39)が追い切り後のゲート練習を行うなど、ラスト1冠奪取へ入念な調整ぶりだ。枠順は18日に発表される。

 僚馬2頭をあっという間に突き放した。ブラストワンピースは美浦のWコースで先頭のサーワシントン(4歳500万)、その3馬身後ろのペルソナデザイン(2歳未勝利)を2馬身追走して最内に入ると、手綱を軽く促しただけでグッと加速。中の後者に2馬身、外の前者に3馬身先着し、5ハロン67秒3―12秒5をマークした。

 追い切りから上がってくると、助手から池添に乗り替わり、ゲート練習へ向かった。「きょうは追い切りには騎乗せず、ゲートを確認し、しっかり練習できました。先週、今週といい形の追い切りができましたし、状態に関しては良く、いい雰囲気です」と池添。2週連続で馬にまたがって自信を深めた。

 「ブラストワンピースにとっては一生に一度の舞台なので、何としてでもラスト1冠を取りたい」。デビューから手綱を執り続ける関東馬への思いが、次々とあふれ出た。2番人気で5着に敗れた日本ダービー。スタートで遅れ、勝負どころでは進路を切り替えるロスもあり、「自分がもっとうまく乗れていたら…。悔しさだけがあります」。前走の新潟記念(1着)も発馬で遅れたことを踏まえ、ゲート練習を行って万全を期した。

 3000メートルについては「レースに行くと折り合いに不安のない馬なので大丈夫だと思う」と鞍上はうなずいた。今年は美浦に長期滞在して関東とのパイプを強化。拠点の1つだった大竹厩舎で築いた信頼が、大舞台で結実しようとしている。「一緒に最後の1冠を取りたいので、一生懸命頑張りたい」。その表情は責任感と自信に満ちている。(石野 静香)

 <大竹調教師に聞く 「まだまだ強くなる」> ―ブラストワンピースは3頭併せで最先着しました。

 「先週は追い出してから時間差があったが、きょうはしっかり反応。刺激に対する反応が良くなった」

 ―追い切り後はゲート練習を行いましたが。

 「ここ数戦は発馬機の中でソワソワしたので、その確認作業をしました」

 ―古馬相手の新潟記念を快勝し、35年ぶりの3歳馬Vを果たしました。

 「ゲートで立ち遅れて後ろからになり、最後は大外からの競馬。改めて力のあるところを認識させられた」

 ―初の3000メートルは?

 「幸い折り合いに関しては以前から苦にしない馬なので、距離は不安に思っていない」

 ―ラスト1冠への手応えをお願いします。

 「まだ完成されておらず、緩さを抱えながら調整してきたので、まだまだ強くなる。僕の仕事は当日にいい状態で送り出すこと。きっちり自分の仕事をすれば結果はついてくると思っています」

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