【菊花賞】エタリオウしっかり攻めて集中力アップ!

スポーツ報知
武豊騎乗のユーキャンスマイル(左)に食らいつくエタリオウ(中)

◆菊花賞追い切り(10月17日、栗東トレセン)

 第79回菊花賞(21日、京都)の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。エタリオウは栗東・CWコースで同レース出走の僚馬ユーキャンスマイルなどとの3頭併せで攻めの調教を行った。枠順は18日に発表される。

 しっかりと攻めたことに意味があった。エタリオウは調教駆けするタイプではなく、この日の栗東・CWコースでの3頭併せでも内から追走してきたユーキャンスマイルに楽な手応えのまま、直線入り口で並ばれた。しかし、鞍上が徐々に手綱を動かしていくと、食い下がるように加速。最後は首差遅れたものの、6ハロン83秒4―11秒7の時計は優秀な部類と言える。

 友道調教師は「集中力が続いて、真面目に走っていたと(騎乗した)助手も言っていました」と満足そうに振り返った。友道厩舎は本来、1週前追い切りでしっかり負荷をかけ、当週はソフトな微調整が多い。しかし、今年のエタリオウは当週もある程度、気合をつけた調教で仕上げる。それは「集中力」を高めるため。日本ダービーで騎乗したボウマンに「集中力が続かない」と指摘された気性面の幼さを改善しようと工夫している。

 まだ幼さが目立った春の段階から、トレーナーの視線はこの舞台へ向けられていた。「春からひと回り大きくなって、胴が伸びたような感じ。より長距離が向きそうな体形になりました。ひと夏を越して、しっかり成長してくれましたね」。手綱を託すのは昨年、エタリオウと同じような後方一気の追い込みでキセキを勝利へ導いたMデムーロだ。「今年も同じような競馬をしてくれると思っています」。進化を遂げた姿で、史上初となる1勝馬による勝利をつかみ取る。(山本 武志)

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