【マイルCS】ステルヴィオ、ビュイック騎手で2年連続3歳馬V狙う

スポーツ報知
切れ勝負では古馬にもひけをとらないステルヴィオ

◆第35回マイルCS・G1(11月18日・芝1600メートル、京都競馬場)

 外国人騎手の勢いはマイルCS・G1(18日、京都)でも止まらない。今週から短期免許で騎乗するムーア、ビュイックが加わり、デムーロ兄弟、ルメールの5人が有力馬に騎乗。10年ぶりの牝馬Vを目指すアエロリット、2年連続の3歳馬Vを狙うステルヴィオ、史上6頭目の連覇に挑むペルシアンナイト、故障を乗り越えG1初挑戦のロジクライ、春秋マイルG1制覇がかかるモズアスコット。今週はG1の掲示板を独占か。また、橋本樹理記者が独自の取材メモで外国人騎手の素顔に迫った。

 3歳世代屈指の切れ味を持つステルヴィオ。前走の毎日王冠は好メンバーがそろったなか、上がり最速33秒2を繰り出して2着と健闘。天皇賞・秋には向かわず、マイルCSに狙いを定めた。

 木村調教師は「いつも出ない箇所が腫れたりしていたので、相当ハードなレースだったと思う。ただ、放牧先から、思いのほかいい状態で帰ってきた。乗り越えてくれたのかなと思っています」と説明。今回はゴドルフィン軍団の主戦として活躍するビュイックを鞍上に迎え、2年連続3歳馬Vを狙う。

 ◆ウィリアム・ビュイック(William Buick)1988年7月22日、ノルウェー生まれ。30歳。JRA通算21勝、G1【0、1、1、6】

<樹理の取材メモ 紳士で頭がいい>これまで接する機会は多くなかったが、精かんな顔つきで紳士的なイメージ。5年前に短期免許で来日した際、身元引き受けとなった池江調教師の印象も同様だった。「イギリス人らしくて紳士で、頭のいい騎手。真面目で研究熱心だし、必ず成功すると思っていたが、そのあとゴドルフィンの専属になり、ドバイ・ワールドC(15年プリンスビショップ)も勝ったね」

 <Cデムーロ騎手と初コンビ、ロジクライ本格化ムード>

 富士Sの覇者ロジクライが本格化ムードを漂わせる。「前走は確実に上向いていたが、予想以上に強い勝ち方。レースレコードで走ってガタッとくるのを心配したが、全く疲れがなく、むしろさらにみなぎっている感じ」と遠藤助手。3歳時にシンザン記念を制した素質馬が2馬身差の快勝で完全復活を遂げた。

 舞台はその初タイトルを手にした京都のマイル。「東京が一番走りやすそうだが、器用なので気にしていない」と遠藤助手。Cデムーロとは初コンビ。リスグラシューと同じハーツクライ産駒が今週も淀で主役を務めるか。

 ◆クリスチャン・デムーロ(Cristian Demuro)1992年7月8日、イタリア生まれ。26歳。JRA通算134勝、G1【2、1、2、21】

<樹理の取材メモ 高い適応力ある> 欧州の騎手は短期免許の最初の週はペースの違いに戸惑うことが多いが、1鞍目から流れに乗って結果を出せるという印象を以前から持っていた。自身の長所を聞くと、「国によってペースを変えられるところ。いろんな国に対応できる」と一致。現在、拠点を置く仏国は他国の騎手に厳しい環境だが、16年5位、17年6位、18年5位。適応力で着実に地位を築いている。

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