【マイルCS ルメール騎手に聞く】モズアスコット、絶好51秒5!「絶対、パワーアップしたと思う」
◆マイルCS追い切り(14日・栗東トレセン)
第35回マイルCS・G1(18日、京都)の追い切りが14日、東西トレセンで行われた。春のマイル王、モズアスコットは、クリストフ・ルメール騎手(39)を背に栗東・坂路で51秒5と絶好の動きを披露。春秋連覇へ万全の態勢を整えた。
―モズアスコットの追い切りに騎乗し、栗東の坂路で51秒5―12秒0。併せたオールドクラシック(5歳1000万)を2馬身突き放しました。感触は。
「すごくいい感じだった。自分からよく動いていたし、時計も出た。フットワーク、息遣いは問題ない。絶対、パワーアップしたと思う」
―前走のスワンSは鼻差2着でした。
「休み明けで少し忙しかった。最後はすごくいい脚を使ってくれたが、疲れてしまった。(前哨戦で)トップコンディションでなかったのもあると思う」
―力関係をみて。
「ペルシアンナイトはマイルで強い馬。ロジクライも京都はちょうどいいし、前走が楽勝だった。でも、この馬もここが一番の目標だったから」
―安田記念に続く春秋マイルG1連覇へ向けて抱負を。
「僕はマイルCSを勝ったことがなく、絶対勝ちたい。G1も年間8勝目を取りたい。モズアスコットもベストコンディションで臨めれば大きなチャンスだと思う」
―ルメール騎手は先週の時点で191勝。昨年(199勝)は1つ届かなかった年間200勝が見えてきました。
「今、フリーマインドでスムーズに乗れている。いい感じです。200勝が最初の目標だけど、それをクリアできれば年間最多勝の212勝にチャレンジしたい。今週でG1も8勝目といきたいし、頑張ります!」
<矢作調教師も「間違いなく上がっている」>
リスグラシューで制したエリザベス女王杯に続く2週連続G1制覇へ、矢作調教師の手応えはさらに深まった。栗東の坂路で馬なりのままラスト100メートルだけで併走相手を突き放したモズアスコットに、「52秒の想定より少し速かったけど、一切無理していない。間違いなく上がっている」と確かな上積みを強調した。
動きだけではなく、普段の様子から上昇度が伝わる。「馬体に大きな変化は感じないが、常歩(なみあし)の格好なんかが良くなっている。メンバーはそろっているが、うちの馬が一番強いと思っている」と矢作師。連闘で春の王者の座をつかんだ愛馬への信頼は揺るがない。