【マイルCS ビュイック騎手に聞く】ステルヴィオで日本での初G1奪取へ「飛ぶようないいダッシュ」

スポーツ報知
ビュイックを背に鋭いダッシュで最先着したステルヴィオ(左)

◆マイルCS追い切り(14日・美浦トレセン)

 第35回マイルCS・G1(18日、京都)の追い切りが14日、東西トレセンで行われた。ステルヴィオは美浦・Wコースでの3頭併せで最先着。またがったウィリアム・ビュイック騎手(30)が日本での初G1取りに自信をみなぎらせた。

 ―美浦のWコースでステルヴィオに初騎乗。3頭併せの真ん中から最先着を果たしました。

 「(映像をチェックした)毎日王冠(2着)では1着には届かなかったが、いい脚を使っていた。その時と同じような、飛ぶようないいダッシュで追い切ることができた。いい馬に乗らせていただけることにエキサイトしています。自信があると、とってもらっていいです」

 ―4年ぶりとなる短期免許での来日ですね。

 「ずっと日本に来たいと思っていたが、契約の問題で来られなかった。今年3月の段階で、秋は日本に行こうと思っていました」

 ―今年はマサーで英ダービーを制覇。ドバイ・シーマクラシックではホークビルで優勝し、レイデオロなど日本馬3頭を退けました。

 「幸運なことに、世界でG1を勝つことができているが、日本ではまだなので、まずは日本でG1を勝ちたいという思いは強い。調教師やオーナーなど、ありがたいサポートを受けているので、その期待に応えたい」

 ―11日の京都競馬は1~11Rまで外国人騎手3人が勝利を独占しました。

 「この時期はいい外国人ジョッキーがたくさん来ていますし、日本人ジョッキーのレベルの高さも感じています。外国人、日本人という意識はなく、レベルの高い騎手がいる環境に自分がいることに感謝したい。自分も目立てるように、いいジョッキーと思ってもらえるように、いい結果を出したいです」

 <木村調教師「才能を発揮させるレースをしてほしい」>

 ビュイックとの新コンビで大一番に挑むステルヴィオ。木村調教師は「持っている才能を発揮させるレースをしてほしい。今の彼なら、そう騎乗してくれると思います」と、世界屈指の名手に期待を寄せる。最終デモでは最先着を果たし、中間の調整も「思い描いた通りに運べた」と順調をアピールした。

 古馬と初対戦だった毎日王冠はメンバー最速の末脚で2着。「ハードなレース内容で、あれだけのパフォーマンス。反動を心配したが、素晴らしいスタッフがリカバリーし、立ち直ってくれた。末脚はG1でも通用すると思っています」と決め手を信頼して送り込む。

 ◆ウィリアム・ビュイック 1988年7月22日、ノルウェー生まれ(デンマーク国籍)。30歳。父ウォルターは北欧で8度リーディングに輝いた名手で、母も馬術の選手。06年に見習騎手として英国でデビューし、09年にG1初勝利。10年からは英国の名門ジョン・ゴスデン厩舎、14年からはゴドルフィンの主戦騎手を務め、15年ドバイ・ワールドC(プリンスビショップ)などを制覇。イギリス、UAE、フランス、アメリカなど世界各地でG1勝ちを挙げる。日本では14年阪神C(リアルインパクト)など重賞4勝。

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