女性騎手の永久減量正式に決定 藤田菜七子騎手「結果を出すことで、あとにつながれば」

スポーツ報知
取材に応じる藤田

 JRAは20日、東京・港区の六本木事務所で経営委員会を開催し、女性騎手の減量特典を緩和する新ルールが正式に発表された。

 騎乗機会拡大を図るためで、来年3月1日から一般競走において適用。50勝までは★4キロ減、51~100勝は▲3キロ減、101勝以上または騎手免許取得後5年以上が経過した騎手でも永久的に◇2キロ減が保証される。対象はJRA及び地方競馬所属の女性騎手で、短期免許で来日する外国人女性騎手は適用外。

 女性騎手の負担重量軽減策は、日本では地方競馬で既に設けられており、海外の主要国ではフランスが17年から始めている。導入の背景には、16年にJRAで16年ぶりに誕生した女性騎手、藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本厩舎=の活躍がある。現在、通算49勝(JRA45勝、地方4勝=JRA所属馬に騎乗時)をマーク。JRA競走部番組企画室の柏田秀治室長は「興行的にも大きな効果を感じている。藤田騎手は騎乗機会に恵まれているが、これまでの6人の女性騎手は早期に引退を余儀なくされた。藤田騎手のみならず、これからデビューする女性騎手についても、騎乗機会を確保して長く活躍できる環境を整えたい」と説明した。

 現在、JRA競馬学校には女性騎手候補生2人が在籍。来年4月にも1人が入学予定で、今後は増加する見込みだ。JRAはその活躍を後押しし、競馬全体の盛り上げにつなげるつもりだ。

      <藤田菜七子騎手、技術向上を誓った>

 新ルールの対象となる藤田菜七子騎手(21)=美浦・根本厩舎=は20日、交流戦で騎乗していた浦和競馬場で取材に応じた。

 「決められたルールの中で乗るだけ。より一層努力して、しっかり結果を残せるように頑張りたいです」と自分自身の技術向上を約束。その一方で「結果を出すことで、あとにつながれば」と後輩女性騎手が今後、コンスタントに誕生するために、さらなる活躍を誓った。

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