【こちら日高支局です・古谷剛彦】有馬記念出走のリッジマンにホッカイドウ競馬からもエール

スポーツ報知

 ハッピーグリン(牡3歳、北海道・田中淳厩舎)が、現状での有馬出走は難しい状況。しかし、「僅かな望みに懸け、19日に坂路で最終追い切りを行います。状態は良いので、何とか出走できれば…」と、田中淳師はかすかな希望を託した。

 その田中淳厩舎は、今季のホッカイドウ競馬で142勝を挙げ、4年連続リーディングを獲得。自身が持つシーズン最多勝を、17勝も上回る記録更新での快挙だった。また、ハッピーグリンで、悲願だったJRAでの勝利を飾り、G1出走の夢も叶えた。

 また、同厩舎を巣立った馬が、JRAで出世するケースも目立っている。先週は、15日の阪神9Rに出走したピュアドリーマーが3着に好走。同じの日の中山10Rは、門別4戦4勝で中央に再転入したフランシスコダイゴが、内を突いて2着に来た。それ以外にも、ヒルノデイバローやサンレイレーザーなどオープンで活躍する馬も送り出している。

 そして、ステイヤーズSで重賞初制覇を飾り、有馬記念に出走するリッジマン(牡5歳、栗東・庄野厩舎)も、田中淳厩舎出身だ。デビュー戦は、門別の1000メートルを好位から差し切った。「スウェプトオーヴァーボード産駒という点と、能検で軽快な走りを見せていた(800メートル52秒2で1着)ことから、1000メートルを選択しました。まさか、長距離の重賞を勝つ馬に育つとは思いませんでしたね(笑)ただ、母系はスタミナ血統なんですよね。辻さんも、そのことは言っていました。芝に関しては、僕のところでも芝を試したいと思い、クローバー賞に挑戦して2着に健闘しました。乗り方ひとつで勝てたレースでしたし、芝適性はかなり感じていました」と、田中淳師は当時を振り返る。

 「もし、ハッピーグリンが出られなかった場合でも、僕の厩舎にいたリッジマンが有馬に出るのは、素直に嬉しいですよ。重賞ウィナーとして出走しますし、頑張って欲しいと思います」

と、リッジマンにエールを送っていた。

 ホッカイドウ競馬出身で、ステイヤーズSを制した先輩には、皐月賞馬にも輝いたドクタースパートがいる。ドクタースパートは、帯広900メートルのデビュー勝ちから、クラシックホースに輝いた。リッジマンには、グランプリホースへの夢を託される。(競馬ライター)

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