【東海S】インティ、6連勝で重賞初挑戦V!武豊騎手はデビュー以来、33年連続重賞勝利!

スポーツ報知
初挑戦の重賞も軽々と突破したインティ

◆第36回東海S・G2(1月20日・ダート1800メートル・中京競馬場、良)

 第36回東海S・G2は20日、中京競馬場で行われ、重賞初挑戦で1番人気の支持を集めたインティが2馬身差で逃げ切りV。6連勝を飾り、フェブラリーS(2月17日、東京)の優先出走権を得た。手綱を執った武豊騎手(49)は、デビューした1987年から33年連続の重賞勝利となり、自身の持つ記録を更新した。

 馬体を並べることさえ許さない。インティが涼しい一人旅で未勝利勝ちからの6連勝。楽々と重賞の壁も突破した。1コーナーまでに楽に先手を奪うと、前半5ハロン61秒5のマイペース。直線入り口で2番手のスマハマを振り払うと、ラスト1ハロンに入った右ステッキ一発で“ギア”をさらに上げた。最後まで伸びやかなフォームで、必死に追う2着のチュウワウィザードに2馬身差。完勝だった。

 「期待通りの走り。ホッとしています。大した馬ですよ」と笑みを浮かべた武豊にとって、デビューした87年から33年連続の重賞制覇。「23年じゃないですか?」と周囲を笑わせた後、「まだまだ元気でやっていきます」と力強く口にした。

 前人未踏の記録を塗り替え続ける第一人者にとって、実は恩返しとなる一勝だった。武田茂男オーナー(68)は90年代のメジロ牧場の牧場長。G1・4勝を挙げたメジロマックイーンを送り出すなど、まだデビュー間もない頃を支えてくれた。「一緒に表彰台に立ててよかった」。表彰式では重賞で久々の“再会”を喜んだ。

 今後は当然、優先出走権を取ったフェブラリーS出走を視野に入れる。3走前の中京では全く手前を替えなかったが、「今日は直線で替えていた。ホッとしたね」と野中調教師は本番への確かな収穫を感じ取る。「今後が楽しみな馬です」と武豊も笑顔。まだキャリア7戦。進化を続けるダート界の新星が一気に頂点まで駆け上がる。(山本 武志)

 ◆インティ 父ケイムホーム、母キティ(父ノーザンアフリート)。栗東・野中賢二厩舎所属の牡5歳。北海道浦河町・山下恭茂牧場の生産。通算7戦6勝。総収得賞金は1億489万円。重賞初制覇。馬主は武田茂男氏。

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