【フェブラリーS】沖調教師最後のG1挑戦!ワンダーリーデルでV締めだ

スポーツ報知
ワンダーリーデルで最後のG1に挑む沖調教師

◆第36回フェブラリーS・G1(17日・ダート1600メートル、東京競馬場)

 集大成となる大舞台だ。フェブラリーSにワンダーリーデルを送り出す沖芳夫調教師は70歳の誕生日を迎える今月28日で定年引退。今回が最後のG1挑戦だ。「(参戦は)オーナーと『最後だから』という話になってね。調教師生活はアッという間だった。今も一日1頭は(自分で)乗るようにしています」と穏やかな表情で34年間を振り返る。初めて馬に触った15歳の頃から、馬へ注ぐ愛情は全く変わっていない。

 馬を、人を育ててきた。今年1月。騎手時代に沖厩舎に所属していた渡辺調教師がシンザン記念(ヴァルディゼール)で重賞初勝利を挙げた。「人から愛される人間になりなさい」と何度も伝え、ナリタトップロードでの師弟コンビで99年菊花賞など重賞6勝。「トップロード自身が一番頑張ってくれたけどね。僕としては一つの足跡が競馬の世界に残るのは、励み、楽しみになる」と弟子の活躍を喜ぶ。

 ワンダーリーデルは近3戦で〈3〉〈3〉〈5〉着と安定しているが、今回は一昨年の立夏S(5着)以来のマイル戦だ。「ベストは1200、1400かもしれないが、今は具合がいい。成長分も含め、大丈夫じゃないかな」。10年朝日杯FS(オースミイージー9着)以来8年2か月ぶりのG1。半世紀以上にもわたるホースマン生活を最高の形で締めくくる。(山本 武志)

 ◆沖 芳夫(おき・よしお)1949年2月28日、東京都生まれ。69歳。1977年に大久保石松厩舎の調教助手となり、86年に調教師試験に合格。翌87年に厩舎を開業。初勝利は同年10月25日の福島12Rダイオーハード。89年の函館3歳S(ダイイチオイシ)で重賞初制覇。97年エリザベス女王杯(エリモシック)、99年菊花賞(ナリタトップロード)のG1・2勝を含む重賞13勝。

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