【フェブラリーS】G1初挑戦の菜七子を中学時代の恩師も観戦「このまま自分の走りを続けてほしい」

スポーツ報知
菜七子の母校、けやき台中学校の石井校長(中)は学校関係者と東京競馬場へ駆けつけた

◆第36回フェブラリーS・G1(2月17日・ダート1600メートル、東京競馬場、良)

 JRA所属の女性騎手として初めてG1に挑んだ藤田菜七子。彼女を知る“恩師”には、5着に終わったレースから何が見えたのか。

 菜七子が通っていた茨城・守谷市立けやき台中学の剣道部時代の顧問、松崎和博教諭は取手市内の自宅で、ネット観戦。「残念でしたね。武豊さんにあそこまで逃げられると厳しい。でも、このまま自分の走りを続けてほしい」と話した。

 中学時代は乗馬クラブと掛け持ちのため、週1回だけ部活に参加。その木曜日も“早退”することが多く、3年時に赴任してきた松崎先生は「お前なんで早く帰るんだ?」と声をかけたのが最初だったという。練習に毎日参加できず、申し訳ないという思いから、3年最後の大会には泣きながら「試合に出たくない」と2年生の出場を求めてきた。だが、勝利だけにこだわらない「交剣知愛」の部のモットーのまま、松崎先生はそれでも試合に出した。「おとなしい子だったが、そういうことを言ってきて、びっくりした」という。

 同中学の石井良秋校長は電車で約2時間かけて東京競馬場で観戦。「(今後)ぜひ学校にも来てほしい。夢をかなえた人なので」。恩師だけでなく、後輩たちにもこの日の激走は大きな刺激になったはずだ。

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