【中山記念 吉村が見た】スワーヴリチャード、馬なりでも闘志満点

スポーツ報知
活気にあふれる動きを見せたスワーヴリチャード(左)

◆中山記念追い切り(20日・栗東トレセン)

 今回のスワーヴリチャードには、かなりの勝負気配を感じる。「ドバイへのステップというより、馬の調子に合わせて調整できて臨めるレース」と庄野調教師。満足いく結果が出なければ、海外遠征も白紙にしてしまうのでは、と思わせるほど言葉は熱を帯びている。

 天皇賞・秋とジャパンC時に、トレーナーが感じていた「妙なおとなしさ」はもうない。Mデムーロが騎乗した先週に続き、栗東・CWコースの最終追い切りでは馬なりでも併走馬に抜かせまいとする闘志を披露。いつでも急加速できる余力を残して、6ハロン83秒3―12秒0でゴールを通過した。

 「昨秋にはなかったやる気、活気が前面に出ている。いい意味で“この馬らしさ”ですね」と庄野師。調教スタンドで見守ったミルコも「向こう正面、すごかったね」と手綱を抑えるポーズで、抜群の行きっぷりを評価していた。

 斤量58キロ、発馬不安、中山コースなど乗り越えるべき壁は低くはない。だが、昨春の状態を取り戻せたのなら、大阪杯で見せた別次元の走りが再び見られると信じている。(吉村 達)

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