【こちら日高支局です・古谷剛彦】静内地区の種牡馬展示会にデクラレーションオブウォーなど注目新種牡馬が続々

スポーツ報知

 種牡馬展示会の話題は今回は最後。2月14日は新ひだか町静内にある、JBBA静内種馬場、アロースタッド、レックススタッドで開催された。

 JBBA静内種馬場では8頭のけい養種牡馬が展示されたが、新種牡馬のデクラレーションオブウォーに視線が注がれた。アメリカのトップサイアーであるウォーフロントの後継種牡馬が、日本でも徐々に増えつつあるが、デクラレーションオブウォーは、現4歳の初年度産駒から仏2000ギニーを制したオルメドを筆頭に、3頭の重賞ウィナーを輩出。2世代目も、ブリーダーズCジュヴェナイルターフ2着のアンクルベニーなどを送り出している。迫力ある馬体に加え、柔軟性ある動きから、芝、ダート問わず、大物を送り出す可能性を期待せずにはいられない。

 アロースタッドは、4頭の新種牡馬を含む31頭が披露された。現役時代は無傷の5連勝で2歳時を駆け抜け、12年ブリーダーズCジュヴェナイルを制したシャンハイボビー(父ハーランズホリデー)。黒光りする均整の取れた馬体は、見る者を魅了した。また、中距離を中心に重賞5勝を挙げたキングカメハメハ産駒、ヤマカツエースは、サンデー系牝馬との配合が可能で、リーズナブルな種付料(50万円)から人気を博しそう。長きに渡り、芝、ダートの短距離路線で活躍したネロは、ヨハネスブルグの後継で、ニシノフラワーの母デュプリシトの血を引く唯一の種牡馬となる。ネオアトラクションは、中央2勝に止まったが、モンジュー×アトラクション(父エリシオ)の超良血馬で、配合面での魅力が高まる。

 レックススタッドは、6頭の新種牡馬を含む26頭が展示された。中でも、アメリカの芝中距離G1を3勝した実績を誇るビーチパトロール(父レモンドロップキッド)は、450キロ前後のコンパクトな馬体だが、数字以上に大きく見せていた。ダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスでけい養されるタリスマニックと、17年ブリーダーズCターフで半馬身差の2着と接戦を演じており、日本でもおなじみのハイランドリール(3着)に先着した。輸入種牡馬の中では、80万円はだいぶリーズナブルな価格設定。多くの繁殖牝馬を集める可能性は十分あり、その中から大物誕生もありうる。

 そのほか、レーヴドスカーの子で15年青葉賞を制したレーヴミストラル、セレクトセールで高額取引されたロイカバードとコルヴァッチ、ハービンジャー初の後継種牡馬となるアグニシャイン、15年全日本2歳優駿2着などダートで活躍したレガーロがスタッドインしている。(競馬ライター)

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