【こちら日高支局です・古谷剛彦】久しぶりの馬産地出身ジョッキー、小野君の活躍に期待

スポーツ報知

 ホッカイドウ競馬は14日から、2歳馬の能力検査がスタートする。午後12時から全14レース、83頭が出走を予定している。新種牡馬では、コパノリチャード、リアルインパクト、カレンブラックヒル、ワールドエース、トゥザワールド、エスケンデレヤ、オーシャンブルーの産駒たちが登場。来週の当欄で、能検初日の様子をレポートする。

 さて、地方競馬で4月にデビューを迎える、第97期騎手候補生の修了記者会見が9日に行われ、ホッカイドウ競馬の所属となる小野楓馬くんを取材した。新ひだか町静内で生まれ、父はチャンピオンズファーム、母は小国スティーブルで働いている“競馬一家”で、「馬が間近にいる環境に育ったこともあり、小さい頃から馬が好きでした。だんだん馬に携わる仕事をしたいと思うようになり、体も小さかったことから騎手を目指そうと思いました」と小野くん。三木田乗馬学校、ホロシリ乗馬クラブ、静内農業高校で乗馬を経験し、17年4月から、地方競馬教養センターに入所した。

 昨年の実習期間での苦労話をうかがった。「センターの馬と違い、現役馬はパワーが違うので、実習初日には馬に引っかけられた苦い思い出もあります。馬に一人よがりなところがあったんですが、徐々に馬と相談しながら乗れるようになりました」と課題を克服。小野くんは、折り合い面をアピールポイントに挙げるまでに自信をつけていった。

 また、所属する小野望厩舎は、エーデルワイス賞を制した活躍などから2歳最優秀牝馬に輝いたアークヴィグラスがいたが、「成長していく様子を見ることができ、本当に勉強になりました」と振り返る。

 昨年デビューした落合玄太騎手は57勝を挙げて、阿部龍騎手が持つ新人勝利記録(52勝)を更新した。小野くんに今年の目標を聞くと、「一応、30勝という具体的な数字を目標にしようとは思っていますが、それ以前に一鞍一鞍を大切に、自分の仕事をしっかりやることが第一です。数字は、その後についてくると思っています」と謙虚な姿勢を見せていた。

 馬産地で生まれ育ったジョッキーの誕生は久しぶり。将来を担うジョッキーに、門別での再会を楽しみにしたい。(競馬ライター)

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