【高松宮記念】ダノンスマッシュ、偉大な父ロードカナロア超えへ想定以上の51秒3!

スポーツ報知
ダノンスマッシュは北村友を背に、加速感たっぷりの走りを披露

◆高松宮記念追い切り(20日・栗東トレセン)

 春のG1開幕戦、第49回高松宮記念(24日、中京)の追い切りが20日、東西トレセンで行われた。ダノンスマッシュは、栗東・坂路で想定以上の時計を楽な手応えのままマーク。父ロードカナロアが同じ4歳時に果たせなかった春の短距離王の座へ、“父超え”をかけて挑む。

 手綱は全く動かない。北村友とダノンスマッシュが一糸乱れぬ人馬一体となった走りで、栗東・坂路を軽快に駆け上がった。前半からスムーズに折り合うと、勾配がきつくなった後半も体の軸はぶれず、加速度は増していくばかり。最後まで涼しい顔のまま、51秒3―12秒4を叩き出した。

 先週は同じく坂路で自己ベストの49秒7をマーク。「(今週は)53秒ぐらいで流そうか、という指示でした。予定より速かった」と振り返る安田隆調教師だが、全く無理をしていない走りに不安はない。「馬なりで楽に、いい形で上がってくれました」と満足そうな表情で言葉を続けた。

 父は同じ安田隆厩舎でG1・6勝を挙げたロードカナロア。「学習能力が高い。イメージ通りに仕上げられるという点も似てますね」と、父子2代にわたって担当する岩本助手は2頭の姿をだぶらせる。その偉大な蹄跡をたどり、父と同様に京阪杯、シルクロードSを連勝。勢いに乗って臨む一戦だが、父は本番で3着(12年)に敗れている。「お父さんが4歳で、初の古馬相手のG1でなし得なかった夢を(スマッシュに)託したい」とトレーナーは力を込める。

 もちろん、父の偉大さは誰よりもよく分かっている。「お父さんを超えるのは相当なこと。肩を並べるぐらいになってほしい」。安田隆師は「カナロアの子でG1を勝ちたい」と常に口にする。夢を現実に変える絶好機だ。(山本 武志)

 <鞍上の北村友騎手に聞く>

 ―ダノンスマッシュの中間の調整過程は?

 「先週の1週前は強い負荷をかけて、当週は気持ちよく走らせました。順調にきていると思う。整いましたね」

 ―前走のシルクロードSで重賞を連勝した。

 「4コーナーから直線にかけて行き場がなかったけど、進路を切り替える時に馬が反応できる態勢でした」

 ―この馬の持ち味は?

 「ギアチェンジが上手で、スピードへの対応力がある。賢くて操縦性がいいですね」

 ―意識する馬は?

 「特にいないけど、モズスーパーフレアは二の脚が本当に速い。テンの速い、タフな競馬になると思います」

 ―父のロードカナロアと同じローテで臨む。

 「臨戦過程、携わるスタッフも一緒。超えられればと思うし、超えたいと思っている」

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