【豪G1・コーフィールドC】チェスナットコート、矢作調教師原点の地でV狙う!

スポーツ報知
コーフィールドCへ向けて順調に調整を続けるチェスナットコート((c)Racing Photos)

◆コーフィールドC・豪G1(10月20日・芝2400メートル、コーフィールド競馬場)

 JRA海外馬券発売対象のコーフィールドC・G1は、日本時間20日14時40分に発走予定。豪州のコーフィールド競馬場の芝2400メートルを舞台に行われる。日本から参戦するチェスナットコート(牡4歳、栗東・矢作厩舎)は、ここから11月6日のメルボルンC・G1(フレミントン競馬場・芝3200メートル)とハンデ戦で行われる長距離G1・2連戦を予定。ソールインパクト(牡6歳、美浦・戸田厩舎)とともに順調に調整を進めている。

 迷いはなかった。矢作調教師がチェスナットコートの豪州遠征プランを窪田康志オーナーに持ちかけたのは、3月末の日経賞あたり。日本の古馬王道路線よりメンバーの質が落ちながらも、1着賞金が2億円を超える高額賞金のコーフィールドC、メルボルンCは魅力的な番組だった。「海外遠征は第一にオーナーの理解ありきですが、当然の選択肢だと思います。この馬は環境の変化にあまり動じず、操縦性も高い馬。(豪州は)コーナーがきついし、いいと思う」とワールドワイドな視点を持つトレーナーは説明する。

 戸田厩舎のソールインパクト(15日現在では除外対象)と2頭での遠征。矢作調教師はリスグラシューの始動戦(府中牝馬S)など先週まで日本を離れられなかったが、2頭が到着した1日からソールの戸田調教師が現地で指揮を執っている。「同じチームとして、十分な協力態勢を取れている」と同志に感謝する。

 競馬の道を志した高校卒業後、真っ先に修業先として足を踏み入れたのがオーストラリアだった。「コーフィールドCに最初に来たのは38年前だったな」。14年にはバンデで遠征したが、直前に脚部不安で出走取消。当然、今回に懸ける思いは強い。「叩いた方がいい馬で、メルボルンの方がチャンスはあると思うけど、調整は順調に進んでいます。前哨戦とは思っていません」。ホースマンとして成長を遂げ、ようやく戻ってきた原点の場所。適性を見込んだ愛馬と、強い思いを乗せた戦いに臨む。

 【コーフィールドCメモ】1879年創設。コーフィールド競馬場の芝2400メートル、ハンデ戦で争われるG1。メルボルンC(芝3200メートル、フレミントン競馬場)、コックスプレート(芝2040メートル、ムーニーバレー競馬場)、ゴールデンスリッパーS(芝1200メートル、ローズヒルガーデンズ競馬場、2歳)と並ぶ豪州4大競走とされる。

〈枠順が大きな意味を持つ!〉

 ○…矢作調教師はオーストラリアの競馬について、「枠順が大きな意味を持つ」と分析する。現地のレースはほぼスローペースで馬群も一団となりやすいため、好位のインを取れる内枠が一番有利と指摘。14年には日本のアドマイヤラクティが大外一気の末脚でこのレースを制したが、「ああいうレースは珍しいと思う。基本は内でどれだけ辛抱できるかだと思う」と説明していた。

〈三角形に近いコースレイアウト〉

 コーフィールド競馬場は1周2080メートルの左回りコース。三角形に近いレイアウトで、2400メートルのスタートは最終コーナーを回ってすぐの地点。正面の直線は平坦だが、最初のコーナーから上り、短い向こう正面を過ぎるとその後の直線は下りとなる。最後の直線は367メートル。最終コーナーに最大6度の傾斜がついており、外を回っても直線でスムーズに加速できる設計だが、基本は内有利。ただし、雨の影響を受けるとラチ沿いを開けて通る場合もみられる。

競馬

×