【香港カップ】日本調教馬の上位独占が狙える…海外競馬通・成田幸穂の予想

スポーツ報知
香港カップに出走するディアドラ(カメラ・高橋由二)

 香港カップは近年、日本勢と香港勢との争いになっているが、昨年の覇者タイムワープは近走がさえず、宝塚記念(2着)で地力の高さを示したワーザーも故障のため不在。他のメンバーも手薄な印象で、ここは日本調教馬の上位独占を狙える。

 本命はディアドラ。府中牝馬Sで見せた豪脚もさることながら、タフなレースとなったドバイターフ(3着同着)の走りも評価できる。シャティン競馬場の芝は、ドバイ(メイダン競馬場)のそれと似た構成になっており、ここでも決め手を発揮できるはず。血統的にも申し分ない。

 サングレーザーは、秋の天皇賞(2着)で見せた上がり3ハロン最速の末脚が光る。それとは真逆の小回りコース、荒れた馬場での地力勝負となった札幌記念を勝ち切ったあたりも好印象。

 日本勢に割って入るなら、香港のグロリアスフォーエバー。前走のジョッキークラブCのようにオーバーペースにならなければ、粘り込む可能性はある。まだキャリアが浅く、伸びしろもあるだろう。

 古豪ステファノスは好枠を引いた。極端に速い流れになると厳しいかもしれないが、相性の良いシャティンなら、立ち回りひとつで馬券圏内に加わるはずだ。当日、予報通りに雨が降った場合、道悪得意のタイムワープを念のために押さえておきたい。

 ◆成田幸穂(なりた・さちほ) 1984年8月8日、東京生まれ。(株)サラブレッド血統センター所属。週刊競馬ブック連載「海外競馬ニュース」の編集を担当。同誌のほか、南関東版・競馬ブックと研究ニュースで予想コラム「血統アカデミー」を執筆中。ラジオNIKKEIの「香港国際競走実況中継」に出演予定。

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