取材経験をもとに決断 最高の一枚を撮る

編集局写真部 相川和寛

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言葉がなくても全てがわかる写真を
対象者の先を読む
自分を大きく見せない

仕事を進める上で大切にしていること

 カメラマンという仕事は目の前で起こっている事象を漠然と撮っているわけではありません。仕事上で最も大切にしていることは、常に考えながら撮影するということです。背景や角度、取材相手がどういう時に良い表情をするかなどを頭に入れながらシャッターを押しています。
相川和寛

仕事の醍醐味

 スキージャンプ女子の高梨沙羅選手が平昌五輪で銅メダルを獲得した歓喜の表情を捉えた写真を例に挙げ、仕事の醍醐味を書き進めます(写真はインスタグラム #スポーツ報知平昌チーム で検索してみてください)。その写真は高梨選手が報道陣の取材を終えた後、ずっと二人三脚で歩んできた山田いずみコーチにお姫様抱っこされた瞬間を、観客席から望遠レンズで切り取ったものです。

 高梨選手に接近して撮影することもできましたが、私はあえて観客席での撮影を選択。その理由は、高梨選手の言葉にありました。

 私は写真部に異動する前の2013年1月~17年3月、地方部北海道支局でウィンタースポーツを担当。高梨選手を大会やイベントなどで取材した回数は100回を超えていました。その中で言い方は良くないかもしれませんが、「耳にたこができる」くらい聞かされた言葉があります。

 「応援に来てくださるファンの皆さんに楽しんでもらえるようなジャンプがしたいです」

 国内で開催される大会の直前、毎回と言っていいほど発していたコメントです。大会で優勝するとカメラマンの要望に応えて笑顔でポーズをとりますが、ファンを大切にする高梨選手らしく、観客の歓声に応える時の表情の方が何倍も印象に残っていました。

 平昌五輪の1回目のジャンプを3位で終えた高梨選手は報道陣が待ち構える取材エリアを少しうつむきながら通過。しかし、その直後、観客席からの声援に手を振って応える姿がありました。

 銅メダルが確定した後、「高梨選手と山田コーチの近くから撮影するのがセオリーだろう」という考えが浮かびましたが、ふとスタンドに目を向けると数十人の高梨選手ファンが取材の様子を見守っていました。

 「よし、あの場所から撮影しよう」

 これまでの取材経験をもとに決断しました。

 山田コーチが高梨選手をお姫様抱っこ。そして2人は真っ先に観客席の方を振り向き、大きく手を振りました。

 満面の笑みを浮かべ、頬を流れる涙を拭おうともしない。ファンを大切にする高梨選手らしい一瞬を切り取ることができました。カメラマンの醍醐味とは「言葉がなくてもすべてがわかる」写真を撮影することだと思います。

キャリア

 国際文化学部卒
2011年4月:入社
2011年10月:編集局写真部
2013年1月:編集局地方部北海道支局
2017年4月:編集局写真部

受験生へのメッセージ

 面接では飾らない素の部分を見せてください。自分を大きく見せる必要はありません。ありのままに、思ったことを話してください。いつか、みなさんと一緒に仕事ができる日が来ることを楽しみにしています。

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