【宏太’Sチェック】稲本甦らせたミシャの用兵術

2018年4月16日11時0分  スポーツ報知
  • ミハイロ・ペトロヴィッチ監督

 ◆明治安田生命J1リーグ第8節 柏1―2札幌(14日・三協フロンテア柏スタジアム)

 単純なミスも多い中、敵地でしっかり勝ち点3を取った結果は、もうラッキーで済ませられないところに来ている。何より自分たちがやろうとしているサッカーを徹底して出来ているのは大きな強みになっている。

 負傷者が出て、メンバーも代わっていただけに、難しい試合になるかと予想していたが、新たに入った宮吉らが結果を残してくれた。以前、彼に話を聞いた時も「僕なんか…」という感じだったが、これで自信も取り戻したはず。これまで出番のなかった選手にとっては、モチベーションを得る試合にもなった。

 その代表格といえるのが稲本だった。リーグ戦ではベンチに入れず、ルヴァン杯では“戦犯扱い”の声も多かった。あれだけの実績がある稲本からしたら、悔しい思いをし続けただろう。ただそこで出場機会をもらって、しかも決勝ゴールにつながる起点になった。

 自陣でボールを奪い、普通なら簡単に左の空いているところに出すところを、ターンして中央へ相手DFの間を通す横パスを出した。奪われたらカウンターを食らうリスクはあるが、通ればチャンスになる選択をし、都倉のゴールにつながった。あれは稲本の経験から来る嗅覚があってこそ。同時に、一番チームがしんどい場面でベテランを起用したペトロヴィッチ監督の起用法に、選手の心をつかむうまさを感じた。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

北海道版札幌コラム
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