森保監督、東京五輪世代からA代表殴り込み期待…トルシエ政権では6人がアジア大会からW杯へ

スポーツ報知
厳しい表情で練習を見つめる森保監督

 14日からインドネシア・ジャカルタで開催されるアジア大会に臨むサッカー男子U―21代表が12日、千葉県内のグラウンドで調整し、成田空港から現地へ向かった。A代表との兼任で指揮を執る森保一監督(49)は東京五輪世代の「A代表殴り込み」を期待。2大会ぶり優勝を目指す最大7試合の戦いで“特A評価”を受けた選手には、森保ジャパンの初陣となる9月7日の国際親善試合・チリ戦(札幌ド)招集の門戸が開かれる。

 ◆初陣チリ戦招集「選手次第」

 2大会ぶりの頂点を目指す最大19日間の戦いは、A代表選考レースも兼ねた戦いとなる。約1時間の練習を見守った森保兼任監督は言葉に力を込めた。「A代表でプレーできる力を示してくれた選手には次のステップアップの場が準備されます」。新生日本代表の初陣となるチリ戦招集の可能性も「選手次第ですね」と否定しなかった。

 ◆宮本、稲本ら6人がW杯へ

 猛暑の中で過密日程を戦う今大会は、東京五輪へのシミュレーションの意味合いが強い。だが指揮官に「A代表兼任」の肩書が加わったことで、4年後の22年カタールW杯も見据える戦いとなった。五輪世代との兼任で02年日韓W杯を率いたトルシエ氏は、98年アジア大会(バンコク)からDF宮本恒靖(現G大阪監督)、MF稲本潤一(現札幌)ら6人を4年後の日韓大会に選出した。A代表主力選手の高齢化が懸念されている状況は20年前と同じ。“白羽の矢”が立てられる可能性は十分にある。

 ◆初瀬「絶好のチャンス」

 選手も燃えないはずがない。唯一のA代表招集経験を持つMF初瀬は「メリットしかない。ここで結果を出せばA代表もある。絶好のチャンス」。DF杉岡も「いいプレーをしたら試しにでもA代表に呼んでくれる可能性がある」と続いた。

 ◆「ギラギラした思いで」

 森保監督は「チャンスは与えられるものではなく自分でつかみとるもの」とキッパリ。「ステップアップしたいと思うギラギラした思い、ハングリーな思いで戦ってほしい」と注文をつけた。“ジャカルタ経由カタール行き”の実現を目指し、20人の若武者が決戦の地へ飛んだ。(岡島 智哉)

 ◆98年バンコク大会から日韓W杯へ選出された選手 DF宮本恒靖(G大阪)、DF市川大祐(清水)、MF戸田和幸(清水)、MF明神智和(柏)、MF稲本潤一(G大阪)、小野伸二(浦和)

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