【U21】森保日本、アジア大会先陣を切ってネパール戦「与えられた環境でベストを尽くして」

スポーツ報知
現地入り後の初練習で選手に指示を出す森保監督(左から3人目=カメラ・相川 和寛)

 【ジャカルタ(インドネシア)13日=井上信太郎】アジア大会の日本勢は開会式に先がけ、14日から競技がスタート。他競技とともに先陣を切って、初戦のネパール戦に臨むサッカーU―21日本代表は、ジャカルタ近郊で前日練習を実施。渋滞、食事、劣悪な練習場の“三重苦”に向き合いながらも、A代表を兼任する森保一監督(49)は、選手にタフになることを厳命。東京五輪のシミュレーションとなる大会で、アジアの頂点を目指す。

 ヤング森保ジャパンが、逆境にも勝つ。他国が事前合宿を行うなど周到な準備を進めるなか、先週末のJリーグをこなした上、14日に初戦に臨むという過密日程。冒頭15分のみの非公開練習を終えた森保監督は、「想定外や計画外のことが起こっても、与えられた環境でベストを尽くしてほしい」と、選手たちにタフさを身につけることを求めた。

 既に諸問題に苦しめられている。1つ目は世界一とも言われる渋滞だ。現地時間12日の午後11時45分にジャカルタ空港に到着し、13日午前1時前に出発。空港から約80キロ離れたチカランの宿舎に1時間で着く予定だったが、真夜中にもかかわらず大渋滞に巻き込まれ、宿舎に着いたのは午前3時過ぎ。時間が読めないのだ。

 2つ目は練習環境。この日の練習場は芝が伸び放題で、照明はボールが見えないほど暗かった。指揮官が「ピッチの状態や照明を見て練習内容を変えた」と言うほどだ。FW前田も「ボールが見えなくてやりづらさがありました」と、環境に驚きを隠さなかった。

 3つ目は食事や水。U―19代表が3月にインドネシアに遠征した際に、招集メンバー24人のうち半数以上が下痢など体調不良に。今回はU―19代表のスタッフと情報を共有し、管理を徹底。生活は全てミネラルウォーターで行い、生野菜は絶対に口にしないなど厳命された。DF岡崎が「水には気をつけたい」と、選手たちも意識は高い。

 ピッチ内外のさまざまな困難を乗り越え、成長につなげていく。各国がU―23代表を編成するなか、東京五輪世代の日本は2年後を見据え、U―21代表で参戦した。勝ち進めば、A代表のエースFW孫興民(トットナム)をオーバーエージで起用する韓国のような強敵とも真剣勝負ができる。

 主将に背番号10のMF三好を指名した森保監督は、ミーティングで「優勝」を目標に掲げた。「しっかり勝ち点3を取れるようにしたい」。チームの土台を築き、2大会ぶりのアジアのNO1を目指す。

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