【U21】森保日本「ベトナムの俊輔」警戒せよ…ベトナム元代表兼任監督三浦氏がアドバイス

スポーツ報知
三浦俊也氏

 45か国・地域が参加して開会式が行われ、9月2日までの熱戦が本格的に始まった。サッカー男子のU―21日本代表は19日に1次リーグ首位通過をかけてU―23ベトナムと対戦。かつて同国でA代表と五輪代表の兼任監督を務めた三浦俊也氏(55、現ホーチミン・シティ監督)が警戒を促した。

 昨年5月のU―20W杯(韓国)で初出場を果たし、今年1月のU―23アジア選手権で準優勝を果たすなど、若年層の強化に成功したベトナム。14年5月から16年1月まで同国で五輪代表との兼任監督を務めた三浦氏は、着実に力をつけてきていると明かす。

 「ボールを持つと、技術がある選手が多い。黄金世代と呼ばれる95年生まれの選手たちに加えて、その1つ下の世代は昨年のU―20W杯で国際大会も経験した。1月には準優勝したこともあって、ベトナム国民の期待はとても高くなっている」

 今大会はA代表のエースFWグエン・バン・クエット(27)ら3人のオーバーエージを起用。だが要警戒人物に挙げたのは、日本と同じU―21世代の司令塔MFグエン・クアン・ハイ(21)だ。最大の武器は中村俊輔をほうふつとさせる左足の柔らかいFK。1月のU―23アジア選手権では5得点を挙げた。

 「左MFや攻撃的MFを務めるハイは、スピードと技術がある。そしてセットプレーには警戒する必要がある。FKには絶対の自信を持っており、ゴール前でのファウルは避けた方がいい。CKの精度も高い」

 選手の能力に加え戦術的な進歩も大きい。指揮を執るのは韓国人のパク・ハンソ監督(59)で、森保監督と同じくA代表を兼任し、組織的守備を植え付けることに成功した。

 「強豪と戦う時は5バックにした5―4―1を敷いてカウンターを狙ってくる。言い方は悪いが、弱者の戦い方を覚えた。組織的に守った上で、武器のセットプレーで得点を奪うのが定石。日本と接戦に持ち込む力はつけてきている」

 ◆三浦 俊也(みうら・としや)1963年7月16日、岩手・釜石市生まれ。55歳。釜石南高から駒大に進学後、90年からドイツ・ケルンで5年半にわたりコーチ留学。Jリーグでは大宮、札幌、神戸、甲府で監督として指揮。14年5月から16年1月までベトナムのA代表と五輪代表の兼任監督を務めた。今年1月からベトナム1部ホーチミン・シティの監督に就任。172センチ、62キロ。

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